NY市場サマリーのサマリー 6/12():株続伸、利回り小幅上昇、ドル横ばい

ダウ +353(+0.70%)、ナスダック総合 +79(+0.31%)、米10年債利回り 4.489%VIX 17.68

 

<為替>

ドルが安定的に推移した。米イラン紛争終結に向けた合意の行方や米宇宙企業スペースXの過去最大級の新規株式公開(IPO)の影響を見極める動きとなった。ただ、ドルは週間では下落する見通し。

 

イラン情勢を巡っては、西側諸国やパキスタン、イランの情報筋が明らかにした覚書案の詳細によると、イラン側に有利な内容となっているもよう。ただ、トランプ米大統領はこうした情報は正確ではないと批判している。

 

また、スペースXは12日、ナスダック市場に上場。株価は一時約25%急伸し、時価総額は2兆ドルを突破した。11日のIPOでは約5億5555万株を発行し、過去最大となる750億ドルを調達した。

 

来週開催されるFOMCでは金利据え置きが幅広く見込まれている。

 

ドル指数は横ばいの99.75で、11日に付けた1週間ぶりの安値近辺にとどまった。

 

ユーロ/ドルはほぼ変わらずの1.157ドルで、1週間ぶりの高値近辺で推移した。ただ、ECBが11日に約3年ぶりの利上げに踏み切ったことを受け、週間では上昇する見通し。

 

ドル/円は0.18%高の160.22円。日本の当局による為替介入が警戒される水準を維持した。

 

 

<債券>

国債利回りがやや上昇した。市場では米国とイランの戦闘停止に向けた協議の行方のほか、来週のFOMCが注目されている。

 

米国とイランの協議を巡っては、イランのアラグチ外相が戦闘終結に向けた「イスラマバード覚書」が「これまでになく実現に近づいている」と表明。トランプはその後、アラグチ外相の投稿を再投稿したほか、米政府高官も匿名を条件に記者団に対し、最終決定にはまだ至っていないとしながらも、合意は「極めて近い」と述べた。

 

FRBは16─17日に開くFOMCで金利据え置きを決定するとの見方が大勢。ただ、労働市場が堅調に推移する中、インフレ率がFRB目標とする2%をなお大きく上回っていることを踏まえ、FOMC声明から緩和バイアスが削除される可能性があるとの見方が出ている。

 

市場はまた、今回のFOMCにFRB議長として初めて臨むケビン・ウォーシュ氏にも注目。ウォーシュ氏は先行きの指針提示に慎重な姿勢を取る傾向があることから、「ドット・プロット」への自身の金利見通しの提示を見送る可能性のほか、FRBの市場との対話の手法を変更する可能性があるとの見方も出ている。

 

2年債利回りは0.7bp上昇の4.077%。10年債利回りは1.4bp上昇の4.479%。2年債と10年債の利回り格差はほぼ横ばいの39.6bp。

 

<株式>

続伸して取引を終えた。米イラン和平合意への期待感が広がったほか、ナスダック市場に上場したスペースXの株価が急騰したことが追い風となった。

 

米国とイランはこの日、戦争終結に向けた合意が近いとの認識を示した。米政府高官は、米国とイランは対立解消に向けた合意に「極めて近い」ものの、最終合意にはなお至っていないとの認識を示した。ただ、向こう数日以内に合意に署名できるとの見通しを示した。

 

イラン外務省報道官は、協議中の覚書を巡り、同国の意思決定機関が現在検討を進めていると明らかにした。

 

この日の市場の注目は、ナスダック市場への上場を果たしたイーロン・マスク氏率いる宇宙企業スペースXに集中した。株価は新規株式公開(IPO)価格(135ドル)を上回り、時価総額は2兆ドルを超えた。

 

一方、スペースXの上場を前に株価が急騰していた他の宇宙関連銘柄は、この日は軟調。ロケット・ラボ、インテュイティブ・マシンズ、プラネット・ラボなどが下落した。

 

マスク氏が同じく経営する電気自動車(EV)大手テスラの株価も、上昇して取引を終えた。

 

その他の個別銘柄では、クリエイティブツール大手の米アドビが下落。同社は11日、ダン・ダーン最高財務責任者(CFO)が退任すると発表した。

 

<金先物>

来週のFRBを控え、利上げ観測が重しとなり、週間では2週連続で下落する見通しとなった。

 

前日比3%高の4238.80ドル。米国とイランの戦闘終結に向けた覚書が早ければ14日にも署名される可能性があるとの報道を受け、原油価格が3%超下落したことが背景にある。ただ、イラン準国営のファルス通信は交渉筋の話としてこの観測を否定している。

 

 

<米原油先物>

3月初旬以来の安値に下落した。米国とイランの間で和平合意が間近に迫っているとの見方が強まったことが背景にある。

 

北海ブレント先物が3.05ドル(3.37%)安の87.33ドル。米WTI先物は2.83ドル(3.23%)下落し84.88ドルだった。WTI原油は4月17日以来の安値水準となった。

 

米政府高官は12日、米国とイランは対立解消に向けた合意に「極めて近い」とし、向こう数日以内に覚書に署名できるとの見通しを示した。