NY市場サマリーのサマリー 1/14():米国株続落、円は当局のけん制発言で下げ止まり、利回り低下

ダウ -42(-0.09%)、ナスダック総合 -238(-1.00%)、米10年債利回り 4.136%VIX 16.75

<為替>

円が対ドルで1年半ぶりの安値から回復した。片山財務相と三村淳財務官が相次いで円安をけん制する発言を行ったことで、円相場が上向いた。ただ、政府・日銀が極めて近い将来に為替介入を実施する可能性は現時点で示唆されていない。米欧の金融政策の行方を見極めようとする動きの中、ドルは対ユーロでは小幅に上昇した。

 

市場では、イラン当局者がもし米国が攻撃した場合には米軍を受け入れている近隣諸国の米軍基地を標的にすると警告したことなどを受け、引き続き地政学的な緊張の高まりが注目されている。

 

円は対ドルで0.43%高の158.4円。一時は159.4円と、2024年7月以来の安値を付けた。

片山さつき財務相は14日、官邸内で記者団に対し、先週末以降の円安を「憂慮している」とし、行き過ぎた動きには「あらゆる手段を排除せず、適切な対応を取る」とけん制。三村淳財務官も、先週来の為替には急激な動きがみられ極めて憂慮しているとし、行き過ぎた動きに対し「あらゆる手段を排除せず、適切な対応を取る」と、あらためて強調した。

 

「政府・日銀による介入について、最近の当局発言からは緊急性があまり感じられないため、実施されれば市場にとってはサプライズになる」と。

 

<債券>

国債利回りが低下した。小売売上高やPPIなどが発表される中、投資家らはトランプ大統領の関税の合法性に関する最高裁の判決を待ち、中東では地政学的緊張が高まった。

 

「債券市場を支えているのは、地政学的緊張の高まりと株式市場の若干の調整だ。それにより、国債に短期的な買いが入る可能性がある。しかし、現時点で国債市場に大きな方向性があるとは思えない」と。

 

イラン指導部が国内不安の鎮静化に努める中、米国は予防措置として中東の主要米軍基地から一部の要員を撤収している。

 

米10年債利回りは3.3bp低下して4.138%となった。

30年債の利回りは3.4bp低下して4.794%だった。

 

<株式>

米国株式市場は続落して取引を終えた。ディフェンシブセクターに資金が移動し、テクノロジー株が下落。ナスダック総合が主要3指数の下げを主導した。このところ売られていた銀行株も、まちまちの決算を受けて下げ幅を拡大した。

 

銀行大手ウェルズ・ファーゴは第4四半期の利益が市場予想を下回り、株価が下落。四半期利益が予想を上回ったシティグループとバンク・オブ・アメリカも売られ、S&P500の銀行株指数は下落した。

銀行を含む金融セクターは昨年大きく上昇したが、トランプ大統領が提案したクレジットカード金利の上限を巡る懸念から今週に入り下落している。

 

金融大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOとジェレミー・バーナムCFOは13日、トランプ氏の提案について、消費者に深刻な打撃を与え、金融セクターの利益を損なうと警告した。

 

「銀行株について、好調な上昇が続いた後、まずまずの業績を受けて利益確定と値固めが見られている。総じて言えば、このセクターに対する市場の見方は依然として楽観的だ」と。

 

<金先物>

金先物相場は、イランなどの地政学的リスクの高まりを背景に安全資産としての金が買われ、反発した。前日比36.60ドル(0.80%)高の4635.70ドルと、最高値を更新した。

 

トランプは13日、メディアとのインタビューでイラン各地で続く反体制デモを巡り、「極めて強力な対応を取る」と述べ、デモ支援に向けて介入する姿勢を強めた

 

一方で、ロイターによると、イラン政府高官は14日、反体制デモの支援のため米国がイランを攻撃すれば、中東にある米軍拠点へ報復攻撃を行うと警告した。

 

市場は、トランプ米大統領が領有を主張するデンマーク領グリーンランド情勢も注目。 グリーンランドのニールセン自治政府首相が13日に米国領となるよりデンマークの一部でいることを望むとした一方、トランプ米大統領は14日に自身のSNSでグリーンランドは入手する以外受け入れられないと述べた。世界各地での情勢悪化が懸念される中、安全資産としての金に買いが集まった。

 

<米原油先物>

原油先物相場は、イラン情勢の緊張など地政学的リスクへの懸念が強まる中、5営業日続伸した。WTIは前日比0.87ドル(1.42%)高の62.02ドルと、2025年10月上旬以来約3カ月ぶりの高値を更新した。

 

イラン各地で続く反体制デモを巡り、トランプ米大統領がデモ支援に向けて介入姿勢を強める中、ロイターによると、イラン政府高官は14日、デモ支援のため米国がイランを攻撃すれば、中東にある米軍拠点へ報復攻撃を行うと警告した。エネルギー供給が混乱するとの警戒感が引き続き広がり、原油は買い進まれた。

 

一方、ベネズエラ国営石油会社PDVSAが米国の監視下で原油輸出を再開し、米国の原油輸出規制を受けた減産の巻き戻しを開始したと伝わり、相場の上値は抑えられた。