NY市場サマリーのサマリー 5/6(火):株続落、ドル下落、利回り低下
ダウ -389(-0.95%)、ナスダック総合 -161(-0.90%)、米10年債利回り 4.302%、VIX 24.76
ゴールド日足
<為替>
ドルが円などの主要通貨に対して下落した。トランプ米政権が交渉を進める各国との貿易協定がまだ実現していないことへの懸念が重しになった。一方、ドイツでキリスト教民主同盟(CDU)のメルツ党首が首相に選出されたことを受け、ユーロは上げ幅を拡大した。
トランプ米政権が掲げる関税措置を巡り、米政府が各国と進めている交渉の経過に市場は注目。
「意味のある発表がないまま90日間の関税猶予期間が過ぎていっていることに市場は神経質になり始めている」と述べた。
終盤の取引で ドルは対円で0.86%安の142.445円。
ユーロ/ドルは0.50%高の1.1371ドル。ドイツ議会でCDUのメルツ党首が2回目の投票で首相に選出されたことを受け、上げ幅を拡大した。
カナダドルは対米ドルで0.39%高の1.38カナダドル。この日はカナダのカーニー首相がワシントンを訪問し、ホワイトハウスでトランプ米大統領と会談。カナダは米国の51番目の州になるべきと繰り返し発言しているトランプ氏に対し、「カナダは売り物ではない。今後も決して売り物になることはない」と明確に伝えた。
<債券>
米金融・債券市場では、国債利回りが低下した。10年債の入札が好調だったことで、米国債への需要が健在であることが示され、他の年限も連動した。
市場参加者は、10年債入札を米国資産全般、特に海外からの需要を測るリトマス試験紙とみなしていた。トランプ政権による関税ショックを受け、外国人投資家が米国資産を敬遠し始めたのではないかとの見方もあった。
10年国債入札の最高落札利回りは4.342%と、入札締め切り時の予想水準を1bp超下回った。需要の指標となる応札倍率は2.60倍で、4月の水準をやや下回ったものの、平均の2.56倍を上回った。
さらに重要なのは、プライマリーディーラーの落札比率が全体の8.9%にとどまったことだ。ディーラーの落札比率が低いことは、入札時に十分な投資家需要があり、余剰分をディーラーが吸収する必要がなかったことを示している。
「本日序盤の価格動向には確信が欠けていたが、10年債入札の好調な結果を受けて、利回りの持続的な低下が見られた」と。
<株式>
米国株式市場は続落して取引を終えた。トランプ大統領とベセント財務長官が関税を巡り発言したが、合意時期についてほとんど明確にならなかった。
トランプ氏は6日、政権が今後2週間で貿易相手国とのディールの可能性を精査し、どれを受け入れるかを決定すると述べた。また、カナダのカーニー首相と初めて会談したが、関税を巡る決定はなかった。
一方、ベセント財務長官は、早ければ週内に主要貿易相手国の一部と貿易協定を巡る合意を発表する可能性があると述べた。
「トランプ氏は公平な競争条件が得られれば非常に喜ぶだろう。大きな不確実要素は中国で、非常に手ごわい交渉相手になるのは間違いないと指摘。EUやカナダとの交渉も容易にはならない」と。
米商務省が6日発表した3月の貿易赤字は、前月比14.0%増の1405億ドルと、過去最大となった。関税導入を前にした企業の駆け込み輸入が背景。
<金先物>
金先物相場は、FRBが7日発表する金融政策決定が注目される中、リスク回避的な金需要が膨らみ、3営業日続伸した。
6、7両日開かれるFOMCについて、市場は政策金利の据え置きをほぼ織り込み済み。米高関税政策の影響が、米経済のリセッション(景気後退) 入りや雇用悪化、インフレ再燃などを招くとの警戒が根強い中、FOMC声明やパウエル FRB議長の記者会見で、今後の金融政策の方向性を巡る手掛かりを得たいとの思惑が広がっている。投資家は安全資産としての金にひとまず資金を振り向けたため、相場はじりじりを上値を試す展開となった。
米政権の高関税政策の拡大や交渉を巡る不透明感も引き続き、金の買いを後押し。トランプ大統領は5日、ホワイトハウスで記者団に対し、輸入医薬品に対する追加関税につい て「今後2週間以内に発表する」と表明。輸入コストの引き上げにより、医薬品の国内製造を促進するのが狙い。米政権は、製造業の国内回帰を図るため、分野別の関税導入を進めているが、貿易の停滞や世界的な経済への深刻な影響が懸念されている。 このほか、市場関係者の間からは、「労働節(メーデー)」に伴う5連休を終え、世界最大の金消費国である中国の市場が再開したことも、金の買い地合いを強めた要因と指摘する声も聞かれた。
<米原油先物>
原油先物相場は、ドル下落に伴う割安感などを手掛かりに買い戻しが入り、3営業日ぶりに反発した。
トランプ米大統領は5日、輸入医薬品への追加関税について「今後2週間以内に発表す る」と言明。高関税政策がもたらす景気への影響を警戒し、6日の外国為替市場ではドルがユーロなどに対し軟調に推移、割安感の生じたドル建て商品に対する買いが促された。
労働節連休(1─5日)明けの中国勢による安値拾いも入ったもよう。前日の相場は、 主要産油国による増産決定を嫌気し、4年3カ月ぶりの低水準を付けていた。石油の輸入・ 消費大国である中国の景気を巡っては、連休中の消費活動が活発だったと報じられ、需要鈍化懸念を和らげた。
この日はまた、イスラエル軍がイエメンの親イラン武装組織フーシ派に2日連続で報復攻撃を行ったほか、EUはロシア産エネルギー資源への依存脱却に向けた工程表を発表。これらが地合いの改善を支えたものの、翌7日午後にFRBの金融政策決定を控え、60ドルの節目には届かなかった。




