NY市場サマリーのサマリー 7/1():ドル/円38年ぶり高値、利回り上昇、株上昇

<為替>

ドル/円が38年ぶりの高値を更新した。米長期債利回りの急上昇を受けた。市場では引き続き日本当局による介入が警戒されている。

日本の2024年1-3月期のGDP成長率が実質年率換算で2次速報のマイナス1.8%からマイナス2.9%に、前期比ではマイナス0.5%から同0.7%に下方修正されたことも円売りにつながった。

 

 

一方、ユーロは上昇。6月30日に行われたフランス国民議会(下院、577議席)総選挙の第1回投票はマリーヌ・ルペン氏の右派「国民連合(RN)」が得票率でトップとなった。7月7日の決選投票に向け、左派連合と与党連合は、現実味を帯びる右派政権誕生の阻止に動き出した。

 

午後の取引で、ドル/円は161.72円まで上昇し、1986年以来の高値を付けた。終盤は0.4%高の161.48円。円は年初来で12%超下落している。

ユーロ/円は173.68円と32年ぶりの高値を付けた。

 

<債券>

10年債利回りが5月下旬以来の高水準に上昇した。今週は4日に独立記念日の祝日があり、低調な商いが想定されている。

10年債利回りは13.8bp上昇の4.481%。2年債利回りは5.2bp上昇の4.772%。

米供給管理協会(ISM)が1日に発表した6月の製造業景気指数は48.5と、5月の48.7から低下し、拡大・縮小の分岐点となる50を3カ月連続で下回った。価格指数は5月の57.0から52.1に低下し、昨年12月以来の低水準となった。

これを受け10年債利回りが一時低下する場面があった。

米債市場は今週3日に短縮取引となり、4日は独立記念日で休場となる。

 

<株式>

上昇。アップルやテスラなど大型グロース(成長)株が買われ、ナスダック総合を押し上げた。4日の祝日を控え薄商いとなる中、ダウとS&P500は小幅高で取引を終えた。

アップルは2.9%、マイクロソフトは2%、アマゾンは2.2%、それぞれ上昇した。

テスラは第2四半期の納車データ発表を控え、6.1%高となった。

 

JPモルガン・チェースは史上最高値を付けた。同社は先週、第3四半期の配当を1株当たり1.15ドルから1.25ドルに引き上げた。取締役会は300億ドルの自社株買いも承認した。

 

ペット用品オンライン小売りのチューイーは一時、大幅に上昇していたが下げに転じ、6%超安で引けた。個人投資家に人気の「ミーム株」の仕掛け人とされるキース・ギル氏が同社の株式6.6%を保有していることを明らかにした。

 

 

<金先物>

新規の手掛かり材料待ちの中を売り買いが交錯し、3営業日ぶりに小幅反落した。前週末比0.70ドル(0.30%)安の2338.90ドル。

 

<米原油先物>

中東地域での紛争拡大懸念などを手掛かりとした買いが膨らみ、反発した。WTIは、前週末比1.84ドル(2.26%)高の83.38ドル。4月26日以来約2カ月ぶりの高値水準となった。

 

 

 

 

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