NY市場サマリーのサマリー 6/18(火):エヌビディア世界首位、ドル下落、利回り低下
<為替>
ドルが対ユーロで下落した。5月の米小売売上高から個人消費の減速傾向が示唆され、FRBによる年内の利下げ観測が強まったことを受けた。
5月の小売売上高は前月比0.1%増と、市場予想の0.3%増を下回った。
ユーロは0.02%高の1.073625ドル。先週までにマクロン仏大統領が発表した国民議会(下院)の解散総選挙の発表を受けてユーロの売りが進んだが、それ以降は安定的に推移している。
ドル/円はほぼ横ばいの157.81円。
<債券>
国債利回りが低下した。5月の小売売上高の伸びが予想を下回ったことで、FRBは9月に利下げに着手するとの観測が高まった。
財務省が実施した20年債入札は、最高落札利回りが4.452%と、入札前取引を下回った。応札倍率は2.74倍と、平均(2.57倍)を上回った。入札後の20年債利回りは5.9bp低下の4.461%。
終盤の取引で10年債利回りは6.2bp低下の4.216%。2年債利回りは5.3bp低下の4.707%。
<株式>
S&P500とナスダック総合が終値ベースの過去最高値を更新して取引を終えた。半導体大手エヌビディアの最高値更新を受けた。一方、予想を下回る米小売売上高を背景にダウはほぼ変わらずだった。
エヌビディアはこの日、時価総額がマイクロソフトを抜いて世界首位となった。
他の半導体株も買われ、フィラデルフィア半導体指数は最高値を記録した。クアルコム、アーム・ホールディングス、マイクロンは2.1─8.7%上昇し、マイクロンは最高値を更新した。
ナスダック総合は7日続伸した。半導体株の値上がりがアルファベット、アマゾン、メタの下げを相殺した。
<金先物>
軟調な米経済指標の発表を背景に、年内利下げ開始を期待した買いが入ったことから、反発した。前日比17.90ドル(0.77%)高の2346.90ドル。
<米原油先物>
米利下げ観測が高まる中で買いが優勢となり、続伸した。WTIは前日比1.24ドル(1.54%)高の81.57ドルと、4月下旬以来約1カ月半ぶりの高値水準となった。