NY市場サマリーのサマリー 4/29():円急騰・日本当局が介入か、利回り低下、テスラなど株続伸


USDJPY 四時間足

 

<為替>

日本円が対ドルで序盤に付けた34年ぶりの安値から一時約5円高と急騰した。市場では日本当局が1年半ぶりに円買い介入を実施したとの見方が広がった。

ドル/円は取引時間中に一時160.245円と1990年以来の高値を付けた後、一時154.4円に急落。介入観測が広がった。

終盤は1.47%安の156.01円。日本はゴールデンウィーク期間中でアジア時間の商いは通常よりも乏しかった。ドル/円は正午過ぎに再び急落し、6分間で156.495円から155.05円に下落した。

 

「市場の商いが乏しく、何をしてもより大きな効果が得られるため、タイミングは実に理にかなっている。だからこそ日本当局はアジア市場で比較的早い時期に実施することを選んだのだ。そうすれば、より多くの効果を得られる」と。

 

神田真人財務官は29日午後、外国為替市場でドル/円が乱高下し、市場で介入観測が広がったたことについて、「為替介入の有無については申し上げない」と述べた。過度な変動による悪影響は「看過しがたい」とし、「必要に応じて適切な対応をする」と語った。

 

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は関係者の話として日本当局が介入したと報じた。

 

ドル指数は0.31%安の105.63。ユーロ/ドルは0.25%高の1.0719ドル。ポンド/ドルは0.54%高の1.2558ドル。

 

4月の独CPI速報値はEU基準(HICP)で前年同月比2.4%上昇し、伸び率は3月の2.3%を上回った。 スペインの4月のインフレ指標は前年同月比3.4%上昇と市場予想(3.3%上昇)をやや上回った。

 

<債券>

国債利回りが低下した。市場では今週開かれるFOMCのほか、週内に発表される重要な経済指標が注目されている

今週は5月3日に労働省が4月の雇用統計を公表する。

「国債利回りの上昇傾向は依然として続いているが、CPIと個人消費支出(PCE)価格指数の上昇は利回り曲線にすでに完全に反映されている」と。

 

FRBは4月30日─5月1日に開くFOMCで金利据え置きを決定するとの見方が大勢。パウエル議長はFOMC後の記者会見で経済見通しについて慎重な姿勢を示し、インフレ高止まりと労働市場の逼迫に関するリスクを指摘すると見られている。

「インフレ率は第1四半期に引き続き予想を上回って上昇したが、労働市場が大幅に減速する兆候は出ていない。パウエル議長の発言は普段よりも慎重になる」と。

 

10年債利回りは4.1bp低下の4.628%。2年債利回りは1.9bp低下の4.980%。2年債と10年債の利回り格差はマイナス35.1bp。先週末終盤は33.7bpだった。

 

<株式>

続伸。テスラやアップルが急伸し、この日の上昇を主導した。市場参加者の関心は週内のFOMCに向けられている。

テスラは15.3%上昇した。中国での自動運転ソフトウエア展開に向けた規制上の重要なハードルを幾つかクリアした。 アップルも2.5%高。オープンAIの人工知能(AI)技術利用について協議を再開したとの報道を受けた。バーンスタインは同社の投資判断を「アウトパフォーム」に引き上げた。

アルファベット、メタ、マイクロソフトなど他の大型株は下落した。エヌビディアは上昇した。

「FOMCで利下げが見込まれていないことから、FRBがどの程度タカ派になるかが焦点だ」と。

LSEGのデータによると、市場は年内の利下げ幅を35bp程度見込んでいる。年初の予想は約150bpだった。

ドミノ・ピザは5.6%上昇。第1四半期の既存店売上高が予想を上回ったことが支援材料となった。

「全体の勢いはまだ上向きだ。企業決算やFOMC、5日の雇用統計など、今週は重要な週だ」と。

 

<金先物>

対ユーロでのドル下落を背景に3営業日続伸した。前週末比10.50ドル(0.45%)高の2357.70 ドル。

 

<米原油先物>

中東情勢の緊迫化に伴う供給不安を背景とした買いが一巡し、3営業日ぶりに反落した。WTIは前週末比1.22ドル(1.45%)安の82.63ドルだった。

 

 

 

 

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