NY市場サマリーのサマリー 4/19():円上げ幅縮小、ナスダック下落、利回り低下

ダウ +211(+0.56%)、ナスダック総合 -319(-2.05%)、米10年債利回り 4.626%VIX 18.71

 

<為替>

安全通貨とされる日本円とスイスフランが上げ幅を縮小した。イランがイスラエルに対し報復する計画はないと示唆したことを受けた。

イスラエルのイランに対する攻撃報道を受け、日本円とスイスフランは他の通貨に対して急騰したが、その後しぼんだ。

午後の取引で、ドル/スイスフランは0.2%安の0.91フラン。一時0.9011フランと約2週間ぶりの安値を付けた。

ドル/円は小幅安の154.57円。一時153.59円まで下落する場面があった。

ドル指数も一時上昇したが、その後吐き出し、終盤はほぼ変わらずの106.17となった。

外為市場はロンドン時間からニューヨーク時間にわたって不安定な地合いが続いた。ユーロ/ドルは当初下落したものの、終盤は横ばいの1.0648ドル。ポンド/ドルは0.5%安の1.2370ドルだった。

 

<債券>

国債利回りが低下した。イスラエルがイランに反撃したと伝わる中、米国債などの安全資産に資金が流れた。

今週はFRBの利下げ観測が遠のいたことで、米国債が売られる展開にあった。中東での紛争拡大を巡る懸念が緩和すれば、米国債の売り要因になる可能性がある。

今週は複数のFRB局者が、米経済と労働市場の力強さを考えると利下げを急ぐ必要はないとの考えを表明。この日はシカゴ地区連銀のグールズビー総裁が、インフレ抑制に向けた進展は今年に入り停滞したとして、FRBの現在の制約的な政策は適切との考えを示した。 もっと見る

市場が現在見込む年内の合計の利下げ幅は40bpと、週初の48bpから縮小。1月初旬は160bpだった。

10年債利回りは3bp低下の4.617%。金利見通しを反映しやすい2年債利回りは1.5bp低下の4.975%。2年債と10年債の利回り格差はマイナス35.5bpと、前日から約5bp縮小した。

 

<株式>

ナスダック総合とS&P500が下落して取引を終えた。ネットフリックスの株安が重しとなった。一方、アメリカン・エキスプレスの株価が堅調に推移し、ダウはプラス圏を維持した。

ネットフリックスは9.0%安となり、S&P500とナスダックを押し下げた。18日に発表した第1四半期決算(1─3月)は新規会員数が2四半期連続で市場予想を上回ったが、第2四半期の売上高見通しが市場予想を下回った。

一方、アメックスは6.2%高。第1四半期決算は利益が予想を上回った。

S&P500とナスダックは6営業日続落と、2022年10月以降で最長を記録した。

半導体関連株も下落。フィラデルフィア半導体指数(SOX)は4.12%下げた。週間では9.23%安と、過去2年間で最大の下げとなった。

個別銘柄では、米メディア大手パラマウント・グローバルが13.4%高。ソニーグループのソニー・ピクチャーズエンタテインメントと米プライベートエクイティ(PE)企業アポロ・グローバル・マネジメントが同社の共同買収に向け協議しているとのロイター報道を受けた。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.8対1の比率で上回った。ナスダックでも1.08対1で値上がり銘柄が多かった。

 

<金先物>

中東情勢の先行き不透明感を背景に、「安全資産」としての金の需要が改めて高まり、続伸した。前日比15.80ドル(0.66%)高の2413.80ドルと、3日ぶりに史上最高値を更新した。

 

<米原油先物>

中東地域の紛争拡大リスクの高まりを背景に、小幅続伸した。WTIは前日比0.41ドル(0.50%)高の83.14ドルだった。週間では2.94%安となった。

 

 

 

 

 

『イギリスの古いもの』は、無料 ダウンロード サービス中