NY市場サマリーのサマリー 3/20(水):株続伸、利回り低下、円は切り返す

 

<為替>

ドルが下落した。FRBが予想通り政策金利据え置きを決定し、金利見通しで年内3回の利下げが示されたことを受けた。一方、日本円は数十年ぶりの安値近辺から切り返した。

 

FRBが発表した金利・経済見通しによると、コア個人消費支出(PCE)価格指数の見通しは2024年末で2.6%。12月時点の見通しでは2.4%だった。経済成長率見通しは2024年で2.1%。12月時は1.4%だった。失業率に関しては2024年末で4.0%。12月時の見通しは4.1%だった。

 

パウエルFRB議長は、最近のインフレ指標が予想を上回ったが、自身のインフレ圧力に関する見通しは比較的安定していると述べた。

 

ドル指数は0.46%下落。日本円は序盤の下げから切り返し、ドル/円は0.17%安の151.10円となった。

円は序盤に1ドル=151.82円と4カ月ぶりの安値を更新した。

 

<債券>

国債利回りが低下した。FRBがこの日まで開催したFOMCで、年内に3回の利下げを実施するとの見通しを維持したことを受けた。

 

市場では、1月と2月のインフレ指標が予想を上回ったことを受けて、FRBが年内利下げ予想を2回に減らす可能性があるとの見方も出ていた。

 

この日、利回りが一時的に上昇する場面があったのは、FRBが今年の利下げ幅を縮小すると予想した投資家がポジションをカバーしたためとみられる。

 

米10年債利回りは4.277%と、FRB声明発表前の4.297%付近から低下した。2年債利回りは4.621%と、4.677%前後から低下した。

 

<株式>

主要3指数とも続伸して取引を終えた。FRBが金利据え置きを決定すると同時に、引き続き年内に少なくとも0.75%ポイントの利下げを想定していることを示したことで押し上げられた。

 

FRBは声明で、インフレ率は依然高止まりしていると指摘し、経済成長率予測は前回から引き上げ、失業率予測は引き下げた。

 

S&Pの主要11セクター中9セクターが上昇し、5セクターが1%超上昇した。一般消費財は1.5%高で上げを主導した。一方、ヘルスケアセクターは0.23%安と下げが目立った。

 

一般消費財ではアマゾンの上げが目立ち、1.3%高となった。テスラは2.5%高。同社は中国製モデルYの価格を4月から5000元(694.55ドル)引き上げるとロイターに確認した。

 

<金先物>

FRBの金融政策決定を控え、持ち高調整の売買が中心とる中を、小反発した。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前日比1.30ドル(0.06%)高の2161.00ドル。

 

<米原油先物>

前日に4カ月半ぶりの高値を付けた反動から利益確定の売りがかさみ、3営業日ぶりに反落した。この日納会を迎えるWTIの4月物は前日比1.79ドル(2.14%)安の81.68ドルだった。5月物は1.46ドル安の81.27ドル。

 

 

 

 

『イギリスの古いもの』は、無料 ダウンロード サービス中