NY市場サマリーのサマリー 2/28():ドル上昇、株下落、インフレ指標待ち

 

<為替>

 ドルがユーロと円に対して上昇した。欧米のインフレ統計を控え投資家がポジションを調整したほか、月末のポートフォリオリバランスも影響したという。

市場では、FRBの利下げ開始時期を探る上で手掛かりとなるデータに注目している。

29日に発表される1月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前月比0.3%上昇、前年同月比2.4%上昇となる見込み。コア指数は前月比0.4%上昇、前年同月比2.8%上昇と予想されている。

日本円も対ドルで弱含み、2月13日につけた150.88円という11月16日以来の円安水準に接近した。

終盤のドル/円は0.12%高の150.68円

暗号資産のビットコインは2021年11月以来初めて6万ドルを突破し、6万4000ドルに接近。終盤は6.5%高の6万0334ドルだった。

 

<債券>

米債利回りが低下した。重要なインフレ指標の発表を控える中、2023年第4四半期の経済成長率が小幅ながら鈍化したことを受けた。

米商務省が28日発表した2023年第4四半期の実質GDP改定値は年率換算で前期比3.2%増と、速報値の3.3%増からやや下方改定された。ロイターがまとめたエコノミスト予想は速報値から変わらずの3.3%だった。

2年債利回りは6.2bp低下の4.649%、指標10年債利回りは3.5bp低下の4.404%だった。

市場では、29日に発表される個人消費支出(PCE)価格指数が予想以上に上昇するのではないかと懸念されている。2週間前には1月のCPIが予想を上回った。

 

<株式>

主要3指数がそろって小幅下落し取引を終えた。FRBの利下げ時期を探る上で重要なインフレ指標の発表を翌日に控え、売りが優勢となった。

この日は医療保険・医療サービス大手ユナイテッドヘルス・グループが4.93%下落し、ダウとS&P500を圧迫した。米司法省が同社に対し反トラスト法(独占禁止法)に基づく調査を開始したという報道が嫌気された。

半導体製造装置メーカーのアプライド・マテリアルズは2.62%下落。米証券取引委員会(SEC)から召喚状を受け取ったと報じられた。

植物由来の代替肉を製造・販売するビヨンド・ミートは30.72%急伸。値上げと大幅なコスト削減により、低迷する利益率を好転させる方針を示したことを受け、空売りの多い同社株にショートスクイーズ(踏み上げ)が起きた。

 

<金先物>

米インフレ指標の発表を控えて見送りムードが広がる中、小反落した。前日比1.40ドル(0.07%)安の2042.70ドル。

 

<米原油先物>

米エネルギー情報局(EIA)週報で原油在庫が市場予想を上回る積み増しを示したことが重しとなり、3営業日ぶりに反落した。WTIは前日比0.33ドル(0.42%)安の78.54ドルだった。

 

 

 

 

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