英国製 1903年 バーミンガム アセイオフィス
歴史年表を眺めると、1910年エジソン電球を発明、1912年タイタニック号氷山で沈没とか、ずいぶん昔のこと。
この銀クロスが作られた頃は、電灯もなかったわけで、アンティークを手にして、遠い昔に思いを馳せるのは骨董好きの楽しみであります。
アイビーは蔦がしっかりと絡まることから、Fidelity(忠実ないしは誠実)、Friendship(友情)、あるいはMarriage(結婚)を象徴するモチーフとされます。 そしていつも緑であることから、Immortality(不滅)や Eternal Life(永遠の魂)を表すクリスチャンモチーフともなっています。
アイビーのハンドエングレービングが特徴的なエドワーディアン スターリングシルバー クロスです。 これまでにもいくつか似たタイプのクロスをご紹介してきましたが、持った感じのしっかりしたソリッドシルバーは、やはりいいものだと思います。 手にしてみると、銀の質感が心地よい、しっかり重厚な雰囲気のペンダントヘッドです。 今から百年以上前に作られたエドワーディアン アンティークであるところもグッドポイントです。
英国でアンティークという言葉を厳密な意味で使うと、百年以上の時を経た品物を指します。 このシルバークロスが作られたのは1903年ですから、晴れて正式な‘アンティーク’に昇格している品ということになります。 日本でいえば日露戦争の頃、かなり古いことがお分かりいただけましょう。
明治39年(1906年)には夏目漱石の『草枕』が出ております。 東京を離れた温泉宿で非人情の旅をする画工の話ですから、当時の社会情勢がメインテーマではありませんが、それでも、出征していく若者を見送ったり、日露戦争や現実社会の影が背景に見え隠れしています。 昔の時代に思いを馳せるアンティークな資料として、同時代の銀クロスを傍らに置きながら、あらためて読んでみるのも楽しいと思います。
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