①原因がある間質性肺炎の場合その原因に対する治療が優先されます

関節リウマチや多発性皮膚筋炎などの膠原病(自己免疫疾患)を原因とする間質性肺炎に対してはステロイド薬や免疫抑制薬の効果が期待されます。粉塵(ほこり)やカビ・ペットの毛・羽毛などの吸入、薬剤、健康食品などが原因となっている(可能性がある)場合それらを避けることで改善がみられることがあります。特殊な感染症によって起きている場合は感染症の治療を行います。

 

②原因が特定できない特発性間質性肺炎

病理組織学的な立場からさらに細かく分類されています。それにより治療法が異なりますので治療にあたっては正確な診断をつけることが重要です。臨床経過や血液検査、レントゲン・CT検査の所見、気管支鏡や手術による細胞検査・組織検査によって、治療法を決定します。特発性間質性肺炎のうち特発性肺線維症であれば抗線維化薬(ピルフェニドン、ニンテダニブ)が第一選択となります。

 

③それ以外の特発性間質性肺炎

各種検査結果に応じて抗炎症薬(ステロイド.免疫抑制剤)か抗線維化薬か(場合によっては両者の併用)を選択します。間質性肺炎は一度進行すると不可逆性であることが多いため早期の治療が望まれます。しかし中には無治療によっても病状が進行しないものもありますので、全ての患者さんで治療を必要とするわけではありません。また治療薬はいずれも副作用があり費用も高いため治療の選択は現在の年齢.元気さ.他の臓器の状態.病状の進行具合.各種検査結果.副作用などを勘案して総合的に決定します。

 

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間質性肺炎|千葉大学大学院医学研究院 呼吸器内科学 (chiba-u.ac.jp)