人を見抜くコツ | igetahisayukiのブログ

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毎年この時期になると、ある大学の授業でメンターとしてボランティアサポートしている。
チーム毎にZoomで相談に乗ったりするのだが、大学1年生から「この4年間に何を準備したらいいですか?」とよく聞かれる。
いろいろなアドバイスをするが、まとめると以下の3つはいつも話している。
 
①「今、能力がないからと落ち込まなくても大丈夫。人に喜んでもらえるような、社会に必要とされるような価値を提供出来るよう、これからでいいから得意技を身に付けなさい。先輩たちは、今何があるかではなく、これからの伸びしろややる気のエネルギーを見ているよ。」

 
②「今までは親とか社会に守られて来て、敷かれた線路の上を歩んでいれば良かったかも知れない。でもこれからは、理不尽なことにたくさん遭い、正解のない道を歩まなければならない。そんな時でも、誰かのせいにしたり、誰かに依存したりせずに、自分が出来ることに集中して、全て自己責任として能動的に動くようにしなさい。」
 

③「チャンスや危険というものは、突然一瞬にしてやって来て、チャンスは二度とやって来ないものだ。それを見逃さないためには、正しく即断出来ることが大事である。そのためには日頃から、あらゆることに関心を持ち、それがなぜ起きているのか理由を考え、物事を常にいろいろな角度から俯瞰して観て判断し、得た情報を常に要約して自分の言葉で置き換えて吸収し、自分の責任と判断で行動し、やり切るまで諦めずにやり遂げる、つまり『好奇心』『俯瞰力』『要約力』『自責力』『遂行力』の5つを養うことが大事だ。これらの習慣をこの4年間、基礎力として身に付けて欲しい。」
 
と、伝えている。
そしてここからが重要だが、これら3つのことを真摯に実行していたとしても、ふと気の緩みから変な人と出遭ってしまいロックオンされることで、とんでもなく無駄な被害に遭い、時間や労力、お金、人間関係等を失うことがある。
だから、そういう致命的なリスクを避けるためにも、「人を見抜く目」は特に養って欲しいと思っている。
 
でもこの「人を見抜く目」がまた難しい。
経験豊かな大人でも備わっていない人が多く、騙されたり、被害に遭ったりしている。
だから逆に「人を見抜く目」を備えれば、今後何十年も役立つ大いなる武器となる。
 
今回の都知事選も、都民の見抜く目が試されている。
今の大学生は選挙権があるから、この場を利用してしっかりと見抜いて欲しい。
世の中の情勢、日本の現状、タイミングを見ても、これまでの都知事選とは明らかに様相が異なり、日本の「失われた30年」をリカバリー出来るかは、このタイミングしかなく、よく言えば今回は千載一遇のチャンスとも言える。
組織や既得権益に流されず、是々非々の環境を作りだし、正しい施策を打てる人を選ばなければならない。
 
選挙以外でも、有事の時は人を見抜きやすい。
コロナ禍になったり、震災が起きたり、個人的なことでも「いざ」という非常事態が起きた時など、通常ではないことが起きた時は、普段着飾って隠していた人達の本性が浮き彫りになりやすいからだ。
こんな時は、人の断捨離の機会と捉えて大いに利用して欲しいが、こんな絶好の「人を見分ける」チャンスはなかなかそんなやって来るものでもない。
 
そこでここでは、「人を見抜く」ことで悩んでいる人のために、コツなるものを書きたいと思っている。
詳しくは拙著「選ばれ続ける極意」を読んでいただければと思うが、ここではスペースの関係上、簡単にエッセンスだけを披露する。
そして本には書いてない項目2つも追加してみた。
 
①誠実で礼節を大事にする人
挨拶するとか目を見て話すという基本的なことはもちろんのこと、ドアを開けて通り抜ける時に後続の人がいないか確認するとか、雨が止んだ時に傘を振らずに歩くとか、さりげない仕草に、その人の本質が表れる。
誰も見ていない時でも同じように動ける人を選びたいものだ。
誠実さや礼節に欠ける仕草を見たら、それは兆候を垣間見れたと理解して、絶対にその人に近づかないようにしよう。
 
②マウンティングしないで相手を尊重出来る人
年齢や肩書の差があったとしても、男女の差があったとしても、対等の立場で尊重して付き合おうとする姿勢は絶対条件だ。
信頼関係をまだ築けていないのに「君」呼びして来たり、相手の状況を配慮せずにお願いや指示をする人には近づいてはいけない。
その人がどんなに優秀でも、どんなに知名度があっても、見下すような仕草を見かけたのなら、その人の集客力や能力にどんなに魅力があったとしても、勇気を出して離れよう。
 
③成長を目指し、努力を楽しめる人
今の肩書や、著名人と知り合いであることを自慢する人は気を付けた方がいい。
その人の心地よい言葉の内容よりも、その人がしていること、つまり現在の行動を見た方がいい。
もし泣いているとしたら、甘えて依存して来ようとするための演技だと思って引いてしまうくらいがちょうどいい。
もしそれがビジネス的なことなら、儲かる話よりも、そのお金をどこからもらって、どこへ流そうとしているのか、お金の流れを見ると本質が見えて来る。
他人と比べるよりも、自分の成長に勤しんでいる人を選ぼう。
 
④他力本願な要素を全て排除し、能動的に出来ることに集中出来る人
不平、不満、愚痴が多い人は、避けるべきだ。
常に自分の責任として自分の行動を決めて、自分の成長に集中している人は、周りにも良い刺激となり伝播する。
 
⑤お金以上に大切にしていることをお互いに認識し合える人
相手の行動原理を理解出来るまでは、距離感を縮めない方がいい。
相手の行動原理を知る一番のいい方法は、その人がお金よりも大切にしていることを知ることだ。
つまりその人が持っている志を知り、自分の志も相手に理解してもらい、尊重し合えるかどうかが大事だ。
 
⑥周りに良い友達が多い人
人は大抵着飾っているから、もし判断がつきづらいと感じたら、その人の周りを見ると良い。
周りの人たちの平均値がその人だからだ。
自分を誤魔化して見せることが出来ても、周りは誤魔化し切れないものだ。
 
⑦今のやるべき優先順位を正しくダイナミックに組み立てることが出来て、かつ長い時間軸においてもあるべき姿を追える人
今のことにこだわり先を見ることが出来ない人や、逆に遠い先の理想の話しか出来ず今を充実させることが出来ない人は避けた方がいい。
今と未来、両方を大切に出来なければならないし、出来る人は、とにかく「時間軸」を長く持っていることを理解しておこう。
 
 
時間の浪費ほど、もったいないことはない。
上記7つが出来ない人とは、積極的に距離を置いた方がいい。
その結果たとえ孤独になったとしても自分の信念を貫いて楽しめることが大事だし、そういう人が他人に優しくしてこそ、強い繋がりが出来、そのチームは最強となる。
 
「人を見抜く目」は、コミュニティ作りにおいても重要だ。
「栄枯盛衰」とは、よく言ったものだ。
志高く、成長していた組織や長年続いていた組織が、突然終焉に向かい始める時がある。
そんな時は、その組織に「腫瘍」が入り込み、いつのまにか繁殖して取り返しがつかなくなっている。
 
「来る者拒まず」なんて寛大なことを言わずに、人は遠慮なく選んだ方がいい。
チームの純度の維持はこだわった方がいい。
そしてその「人を見抜く目」は、日頃から養った方がいい。