EMMA検査をお受けになって、結果が
『MICROBIOME WITH ULTRALOW BIOMASS』だった方は
少なからずいらっしゃると思います。
『MICROBIOME WITH ULTRALOW BIOMASS』という結果は、
子宮内膜からほぼ細菌が検出されなかった
「子宮内の細菌環境は無菌に近い状態である」
ということを意味しています。
他の結果のように、細菌の割合が書かれた表も円グラフもなく、
ただ一行
【MICROBIOME WITH ULTRALOW BIOMASS】
と書かれた結果は見た目がさみしい
「 高い検査代金を出して検査報告書がこれだけ?!」
とお思いになられるかもしれません。
「 子宮内が無菌ということはラクトバチルス菌もいないのか・・・」
そう落胆される方もいるかもしれません。
しかし、『MICROBIOME WITH ULTRALOW BIOMASS』は
悪い結果なのでしょうか?
そもそも、子宮内は少し前までは無菌状態であると考えられていました。
ヒトの身体はあらゆるところに細菌が存在しています。
代表的なものは腸内細菌でその細菌数は100兆個から1000兆個、重量にすると約1.5~2kgに相当すると言われています。
それに対すると、子宮内に存在する細菌の数はわずかです。
具体的な量はまだ研究段階ではありますが、少し前まで無菌だと思われていた程の量であると推測されます。
そもそも、なぜ子宮内がラクトバチルス菌の豊富な細菌環境であると着床・妊娠率が上がるかというと、
「子宮内細菌環境の悪化や乱れ(悪玉菌が存在する環境)が生じると子宮内膜の免疫が活性化して、移植した胚を異物として認識して攻撃してしまうため、着床の成功・失敗に影響している」
と考えられています。(正常な子宮内細菌環境がラクトバチルス菌優位の環境な訳です)
『MICROBIOME WITH ULTRALOW BIOMASS』である場合、確かにラクトバチルス菌はいないかもしれませんが、着床の妨げになるような悪さをする細菌も存在しません。
あとは、ラクトバチルス菌膣剤によってラクトバチルス菌を増やせばいいということです。
「 せっかく高い検査代金を払ったのに、
これだけの結果なの?! 」とは思わずに、
悪い細菌がいなかった良い結果だと受け止めてください。