EMMA検査 ALICE検査についてのご質問にお答えします。

        第3弾 

 

Q1. EMMA検査結果が「NORMAL MICROBIOME WITH ULTRALOW BIOMASS」という結果でした。

これはどういう状態でしょうか?

また、他の結果と違い、細菌の割合が記載されていませんが、

ラクトバチルス菌はいるのでしょうか?

 

A1.  「NORMAL MICROBIOME WITH ULTRALOW BIOMASS」という結果は【子宮内細菌環境は菌がいないほぼ無菌に近い状態】を意味します。

 

ほとんど菌が検出されていない状態であるため、細菌の割合について表を無くしております。

また、ほぼ無菌の状態なので、ラクトバチルス菌もほぼいません。

 

 

 

Q2.  「NORMAL MICROBIOME WITH ULTRALOW BIOMASS」で、細菌が検出されなかったということですが、これは検体の不良で本来いたはずの細菌が死んでしまって検出できなかった/または、検査がうまくいかなかったということは考えられませんか?

 

A2.  EMMA/ALICE検査では、DNA抽出後にDNA配列を読み取り、各細菌のDNA配列が存在しているかどうか、またその程度(量)について検出する方法をとっております。

細菌が死んでいたとしてもDNAの検出は可能です。

 

また、採取された子宮内膜検体は「DNA/RNAの分解を防ぐ溶液」に入れていただいています。

ですので、輸送中にもDNAは分解されることなく検出することが可能となります。

 

検査の際には検体から抽出されたDNAの質が検査を行うのに値するかどうかのクオリティチェック(QC)が行われます。

その後もいくつかのQCステップがあり、結果をお返し出来ているのは各QCをパスした検体ですので、検査自体がちゃんと

できていなかった、検体に不備があったというようなことがない仕組みとなっております。

 

 

 

Q3.  今はほぼ無菌の状態ですが、ラクトバチルスの膣剤を使用すれば、子宮内のラクトバチルス菌の割合を90%以上の状態にできますか?

 

A3.  ラクトバチルスの膣剤をご使用頂くことで、膣を通じて直接子宮内にラクトバチルス菌を送り込むことによって、ラクトバチルス菌の割合を増やすことが可能であると考えます。

 

90%以上は個人差もあり確実とは言えませんが、現状はラクトバチルス菌がいない状態ですので、まずは今よりも子宮内細菌環境を良くすることが大切だとお考え下さい。

1周期のみの使用で子宮内のラクトバチルス菌が90%以上になる方もおられますが、2-3周期目も続けて使用することで子宮内のラクトバチルス菌を90%以上の状態へ効率よくもっていくことは可能と考えております。

 

 

 

Q4. 「Non-Informative」という記載で結果が出ませんでした。これはどういう時になるのですか?

 

A4. 「Non-Informative」は採取された子宮内膜検体から検出された細菌バランスが、子宮内細菌環境バランスとは違う細菌環境を示していた場合にこの結果となります。

 

ご存知のように、人間の身体はあらゆるところに細菌が存在しています。そしてその身体の部分によって細菌環境のバランスが異なります。

 

解析の結果が、子宮内細菌環境とは考えられない細菌環境バランスとして検出された場合には、正しい子宮内細菌環境の結果ではないと判断されるため、結果をお返しできません。

なお、「Non-Informative」の結果の際には再検査をお願いしています。

 

 

 

Q5. それでは、EMMA検査結果が「Non-Informative」であった時のERA検査の結果は信用出来るものですか?

 

A5. EMMA/ALICE検査では、子宮内膜検体中の細菌のDNAを検出し、その種類と割合を特定します。

一方、ERA検査では患者様の子宮内膜検体のRNAを抽出し、その約250個の遺伝子について発現パターンを解析します。

 

ヒトのRNA細菌のDNAという全く別のものを検査の対象としていますので、ERA検査とEMMA/ALICE 検査とは全く別の検査とお考え下さい。

そのため、ERA検査は問題なく結果をお出しできるのに、EMMA/ALICE 検査の結果をお出しすることが出来ないということが起こることがございます。(逆のパターンもあり得ます)