10月4日に埼玉県営大宮球場で行われた埼玉県高等学校野球秋季大会準決勝、上尾高×浦和学院高の観戦記です。
今年の夏はベスト4が叡明、昌平、山村学園、浦和実と夏の出場経験のない新興校が揃った埼玉ですが、秋はこの4校が1校も4強に残れず、夏に早々に敗退した浦和学院が「定位置」に戻ってきました。対するは古豪の上尾。1年生中心のメンバーですが見事に勝ち上がり、関東大会まであと1勝まで迫ってきました。1984年夏を最後に甲子園から遠ざかっていますが、聖地への帰還の足掛かりとなる関東大会出場を決められるでしょうか?
<スタメン>
【先攻:上尾高】
①レフト 小森
②ショート 関根
③ピッチャー 辻岡
④ファースト 菊池
⑤ライト 丹田
⑥サード 関谷
⑦キャッチャー 並木
⑧センター 坂田
⑨セカンド 森田
【後攻:浦和学院高】
①レフト 鈴木
②センター 荒居
③サード 法量
④ファースト 藤澤
⑤ライト 西村
⑥セカンド 玉榮
⑦キャッチャー 内藤
⑧ショート 大宮
⑨ピッチャー 伊藤
<試合概況>
序盤は静かな立ち上がりとなりますが上尾が先手を取ります。
4回表、先頭の辻岡がヒットで出塁すると、1年生4番の菊池がライトオーバーの適時二塁打を放ち1点を先制します。
しかしその裏浦学も5番西村の三塁打を足掛かりに、6番玉榮の犠飛で同点に追いつきます。
同点のまま終盤に入った7回表、上尾は敵失を足掛かりに並木、坂田の連打で1死満塁とします。ここで9番の主将・森田がしぶとくセンター前に落とし勝ち越しに成功します。
浦学ベンチは継投策に出ますが、2番関根に適時打が出てリードを2点に広げます。
その裏浦学も8番大宮が三塁打を放つと、9番伊藤の犠飛で1点を返します。
8回表上尾は2本のヒットで2死1・3塁の追加点のチャンスを作りますが、ライトからリリーフに立った西村が後続を断ち、追加点を許しません。
すると8回裏、浦学は先頭の法量がヒットで出塁すると5番西村の適時二塁打で同点に追いつきます。
さらに6番玉榮がセンターへはじき返し、2塁走者が生還し逆転に成功します。
同点打も放った西村は9回のマウンドでも上尾の攻撃を三者凡退に抑え、浦和学院が4-3で上尾に競り勝ち、関東大会出場を決めました。
<注目選手など雑感>
浦和学院が苦しみながら最後は底力で逆転し、決勝進出を決めました。
打線は旧チームに比べると小粒な印象はありますが、巧打者が多い印象。
3番の1年生法量は3本のヒットをマークしシュアな打撃を見せました。
もう少し長打力がついてくると面白そうですが、バットコントロールは新チーム早々1年生で3番に座る実力の一端を感じさせられました。
最後はリリーフで試合を締めくくった5番の西村は2本の長打をマーク。
均整の取れた体格で投打二刀流の可能性を秘めた選手です。関東大会ではこの人がキーマンになりそうです。
また6番で決勝打を含む2打点をマークした6番の玉榮もいい仕事を見せました。
沖縄から浦学の門を叩いた選手はしぶとさと勝負強さを兼ね備えており、クリーンアップの直後にこんな選手がいるのは相手チームには嫌な存在になりそうです。
浦和学院は翌日の決勝で敗れ、埼玉2位で関東大会に臨むことになります。核になる選手がいないこと、投手陣に柱となる存在がおらずこの日は4人の投手が登板とベンチワークが上位進出のカギになりそうですが、この日の継投タイミングなど何だか指導陣がバタバタしている感が伝わってきました。旧チームは実力がありながら、秋は変則左腕石戸を擁する浦和実に、夏は公立の滑川総合に不覚を取っただけに、ベンチがどっしり構えて関東大会に臨んでほしいものです。
敗れた上尾ですが、古豪復活の足掛かりとなる秋の戦いだったと思います。
先発し、完投した背番号10の2年生辻岡は8回に捕まりましたが走者を背負いながらもサイドハンドからの丁寧な投球で浦学打線を苦しめました。
四球などで大崩れしないタイプだと思いますので、もう少し球速が出てくるとエース番号を背負うことも可能ではないでしょうか?
4人の1年生がスタメンに並んだ打線は4番居座った菊地が先制打を放ちました。
どっしりした体格の雰囲気のあるスラッガーはこの先の成長がまだまだ楽しみになります。この日もオールドファンがたくさん県営大宮に詰めかけたように、上尾ファンは県内に多数いると思います。私学に負けずに甲子園に戻る日を埼玉出身者としても期待をしたいですね。
上尾高000100200=3
浦学高00010012X=4
(上)辻岡―並木
(浦)伊藤、日高、城間、西村-内藤
【勝利投手】西村
【敗戦投手】辻岡
【三塁打】
(浦)西村、大宮
【二塁打】
(上)菊池
(浦)内藤、西村
















