月曜日に3回戦にもつれ込んだ東京六大学野球連盟の秋季リーグ開幕カード、法政×早稲田の3回戦で8回に一時勝ち越しとなるこの試合2本目の本塁打を放った早稲田の1年生スラッガー川尻が喜びのあまり、バットを放り投げるいわゆる「バットフリップ」を行ってしまったことに対し、ダイヤモンド1周してダグアウトに戻るや否や小宮山監督にお説教を受け、試合後小宮山監督が早稲田のユニフォームを着る資格がない。次の試合はベンチ(入り)から外す」とコメントした問題。SNSなどでも様々な野球ファンの意見が出ていますが、筆者の私見を述べさせていただければと思います。

 

 

 

まぁ各方面「なんだかなぁ」と思わされるところもあるのですが、まずは当事者の川尻については1年生が大仕事をして気分がハイになって「やらかしちゃった」部分はあるので大目に見てあげてもと思う部分はありつつも、スポーツライターの安倍昌彦さんのネット記事(安倍さん自身が早稲田OBなので、このバットフリップ自体には否定的ではありますが)を読むと「道具を大切にする」という観点からはやはりいただけないかなと思いました。

安倍さんの文章の

 

「空中に投げ上げられたバットは地面に落ちて折れたり、傷ついたりしなかったのか。もしかして、この選手はホームランを打たせてくれたバットを愛せない選手なのか。もしかして、この劇的ホームランが自分とバットの「共同製作」であることを忘れてしまったのか。そう考えると、子どもたちには、絶対マネしてほしくないな。」

 

というところは共感できますね。今後川尻がプロなどの上のステージに進めば、道具メーカーから広告塔としてバットやグラブなどの提供を受けることになるかと思います。また、野球少年たちからもあこがれの対象になっていく中で、自分のふるまいが子供たちに与える影響力も考えていってほしいところです。

 

次に早稲田の上級生たち。川尻の「やらかし」に対して小宮山監督が「激オコ」することは今までの経験上明らかなわけで、小宮山監督が川尻に説教する前、つまりダグアウトに戻る前に主将の香西や川尻の仙台育英高からの直系の先輩にあたる髙橋(煌)や尾形らが「監督、川尻にはあとで我々がしっかり言い聞かせますんで!」とでも言って、小宮山監督が怒る前に川尻を指導できないもんなのだろうか?小宮山監督が激オコで報道陣に対して記事のようなコメントをしてしまうことでチーム内の雰囲気も悪くなってしまうような気がするのですが…。

 

小宮山監督に対しての批判も一部ではありますが、この人の場合は「早稲田とはこうあるべきだ」という思いが強すぎると思うんですよね。お怒りはごもっともの部分はあるんですが、ちょっと度が過ぎちゃっている部分も感じるんですよ。今季限りで退任が決まっているものの、この思いの強さが今どきの選手たちとの溝を生んでしまっているような印象を受けます。

 

さて、早稲田大学野球部に関連して、X上で興味深いポストがありました。この開幕カードで早稲田のベンチ入りメンバーについて系属校である早稲田実業の出身者がいないことについて触れたポストに対し、早稲田実業出身で東大に進み、野球部在学中に司法試験に合格したスタンリー翔唯さんがリポストした内容。

早実OBが早大野球部で活躍できないのは雰囲気の差、早実は自由、早大は規律と厳しい雰囲気で早実OBは早大の雰囲気に多くが適応できないとの分析。

思えば「ハンカチフィーバー」で早実が全国制覇した時のメンバーのほとんどが早稲田野球部に進んだはずが、リーグ戦でプレー、活躍できたのは斎藤佑樹とキャプテンだった後藤くらいだったのでこの分析は的を得てる?追い打ちをかけるような今回のバットフリップ問題でしたので妙に説得力があるなと思ってしまいました。

ライバルの慶応が「エンジョイ・ベースボール」で高校・大学の雰囲気の差がなく、塾高から内部進学した選手たちが神宮で活躍しているのと対照的ですね。

 

この問題は人によって受ける印象も様々でそれぞれの意見・考えがあるとは思いますが、原因をつくってしまった川尻が今後委縮することなく、神宮で活躍していくことを願うばかりです。次のカードはベンチ入りから外れてしまうとことになりそうですが、復帰した際にはバットでチームを救って小宮山監督が最敬礼するくらいの活躍を見せてほしいですね。