7月6日にNITTSU浦和ボールパークで行われた社会人野球オープン戦、日本通運×ヤマハの観戦記です。

都市対抗野球大会前のオープン戦のため、大会終了後まで記事アップを控えていました。ベスト8まで進出した日本通運と、初戦で敗れたヤマハの対戦です。

 

<スタメン>

【先攻:ヤマハ】

①レフト 矢幡

②ファースト 秋利

③ライト 網谷

④キャッチャー 大本

⑤セカンド 永濱

⑥DH 堀尾

⑦サード 小林

⑧ショート 相羽

⑨センター 西村

先発ピッチャー 佐藤(廉)

【後攻:日本通運】

①サード 稲垣

②ショート 添田

③DH 髙野(貴)

④レフト 沓澤

⑤ファースト 木下

⑥ライト 佐々木

⑦セカンド 木村

⑧センター 手銭

⑨キャッチャー 山本

先発ピッチャー 前田

<試合概況>

先にチャンスを作ったのはヤマハ、3回表下位打線でチャンスを作り満塁とすると、2番秋利が押し出しの四球を選び先取点を奪います。

その裏日通は同じく下位打線でチャンスを作り、8番手銭、9番山本の連打と四球で無死満塁のチャンスを作りますが、中軸が続かず無得点に終わります。

しかし日通は5回、走者を一人置いて3番の髙野(貴)が左中間スタンドに2ラン本塁打を放ち逆転に成功します。

試合はその後両チーム救援陣の好投で2-1のまま試合は最終回に入ります。

このまま日通が逃げ切るかと思われましたが、ヤマハ打線が日通4番手和田を攻め、2死2・3塁の場面で5番永濱がライトに同点適時打を放ち試合を振り出しに。

さらに走者を2人置いて、代打の前野が振り抜いた打球はライトフェンスを越える勝ち越しの3ラン本塁打となりヤマハが土壇場で試合をひっくり返し、5-2で日通に勝利しました。

<注目選手など雑感>

ヤマハが終盤の粘りで逆転勝ちを収めました。

試合を決めたのは高卒11年目のベテラン、今や絶滅危惧種に近い「PL学園戦士」の前野。

一振りで勝負を決めるのは経験値からくるものなのか、貴重な決勝本塁打でした。この本塁打が影響したかどうかはわかりませんが、本大会ではU23日本代表に選ばれたルーキーの西村に代わってスタメン出場するのにつながったかもしれません。

ベテランの経験値といったところでは2番の秋利が2安打2四球1打点をマーク、最終回の逆転劇の起点となるヒットも放ちました。

高卒後アメリカに渡り、カリフォルニア大に進み、三菱重工名古屋の統廃合に伴いヤマハに移籍した異色の経歴のベテラン。昨年の都市対抗準優勝にも貢献した頼りになるベテランですね。

投手陣では先発の佐藤(廉)が5回2失点としっかり試合を作りました。

本大会でも先発し、6回1失点の好投。派手さはないですが先発の役割を果たすエースとして君臨していますね。

この試合を観る限りでは昨年の準優勝は伊達ではなく、本大会でも上位進出を狙えそうと思ったヤマハでしたが、本大会では終盤投手陣が崩れまさかのコールドで初戦敗退。調子のピークの持って生き方など難しさを感じさせられる結果となりました。

敗れた日通は全体的に打線が奮わず、終盤に逆転を許してしまいました。

唯一の得点を挙げたのは3番に入った髙野(貴)の2ラン本塁打。

普段は第3捕手的な役割で、本大会でも代打での1打席だけの出場となりましたが、力のあるところを見せました。

この髙野(貴)、ベテランの木南を押しのけてスタメンを張るキャッチャーの山本はこの試合も2安打をマーク。

本大会でも3試合すべてスタメンマスクで、2回戦のエイジェック戦では3安打をマークする恐怖の9番打者的活躍を見せています。この試合では盗塁も1つ阻止しており大卒2年目ということもあり、捕手難のチームには魅力的な存在になってきそうです。

日通は本大会では日本生命、エイジェックを降しベスト8まで進みましたが、優勝した三菱重工Eastに敗れました。なかなか2回戦、ベスト8から先に進めないもどかしさを感じます。野手陣は脂がのり切った選手が多い一方で、若手がもう少し台頭して、さらなるチーム力アップに期待したいところですね。

 

ヤマハ 001000004=5

日本通運000020000=2

(ヤ)佐藤(廉)、井村、近藤-大本、東

(日)前田、板川、富士、和田ー山本、木南

【勝利投手】近藤

【敗戦投手】和田

【本塁打】

(ヤ)前野

(日)髙野(貴)