7月13日に仙台市民球場で行われた全国高等学校野球選手権大会宮城大会2回戦、仙台育英高×松島高の観戦記です。
2022年に東北勢初の全国制覇、昨年は惜しくも準優勝も甲子園を沸かせ続ける名門仙台育英。秋は県大会で敗れたものの、春は巻き返しの優勝でこの大会も本命視されています。タレントもそろっており、県内の各校のマークも厳しいものになりそうで大事な初戦になります。
まず仙台育英に挑むのが1回戦完封勝利で勝ち上がってきた松島高。育英相手にどう挑むでしょうか?
<スタメン>
【先攻:仙台育英高】
①センター 濱田
②ライト 佐々木(義)
③キャッチャー 川尻
④セカンド 湯浅
⑤レフト 土屋
⑥ファースト 中岡
⑦ショート 登藤
⑧ピッチャー 武藤
⑨サード 今野
【後攻:松島高】
①ショート 大嶋
②ピッチャー 大石
③センター 佐藤(悠)
④サード 井筒
⑤キャッチャー 稲垣
⑥セカンド 大友(爽)
⑦ファースト 八木
⑧レフト 小野寺
⑨ライト 松坂
仙台育英はプロ注目の大型右腕山口は温存。しかし先発の武藤も下級生のころから登板している逸材で投手陣の層の厚さを物語っています。スタメンには下級生4人が並び、昨年の甲子園で2本塁打を放った鈴木はスタメンを外れる布陣。9番の今野は名門で1年生からレギュラー番号を奪取しています。
対する松島は1回戦で完封したエース松坂ではなく、背番号6の大石を先発に立ててきました。この策がはまるかどうか?
<試合概況>
松島が仙台育英に「吞まれて」しまった展開になります。
初回1番濱田がヒットで出塁、盗塁を決めると2番佐々木(義)の犠打を悪送球で先制を許してしまいます。
育英はさらにこの回5番土屋の犠飛、6番中岡の適時打などで4点を奪います。
2回からエース松坂をマウンドに送った松島ですが、エラーで出塁させた走者を犠飛で返されると、2番佐々木(義)にライトスタンドに本塁打を叩き込まれ、さらにリードを広げられます。
必死の継投で凌ごうとする松島ですが、4回には佐々木(義)、湯浅、土屋の適時打などで4点を失います。
攻撃の手をゆるめない育英は5回にも湯浅、中岡の適時打などで4点を加え、合計15点の猛攻。
試合は育英が3投手の継投で松島を内野安打1本に封じ、15-0の5回コールドで初戦突破しました。
<注目選手など雑感>
育英が容赦ない試合展開で完勝、好スタートを切りました。
打線は2年生が躍動。2番の佐々木(義)は本塁打を含む2安打2打点、6番の中岡も2安打3打点とどこからでも点が取れそうな打線のつながりを見せました。
1年生からレギュラーで甲子園を経験している主将の4番湯浅も2安打2打点で打線を牽引。
故障か不調なのかスタメンを外れた鈴木も代打でヒットを放っており、鈴木がラインアップに戻ってくるとさらに厚みが増しそうです。
エース温存の投手陣も盤石。左腕の武藤は2回で3奪三振と力のあるところを見せました。
敗れた松島は5失策に3つのバッテリーエラーとミスが響き、完全に力負けとなりました。宮城県内で仙台育英をどこが止めるのか?次戦3回戦ではノーシードの東北が仙台育英に挑む形となりますが果たしてどのような結果になるか注目ですね。
仙台育英高42144=15
松 島 高00000=0
<5回コールド>
(育)武藤、大山、内山-川尻、細田
(松)大石、松坂、八木、佐藤(悠)-稲垣
【勝利投手】武藤
【敗戦投手】大石
【本塁打】
(育)佐々木(義)
【二塁打】
(育)川尻