6月30日に大田スタジアムで行われた都市対抗野球大会東京都代表壮行試合、明治安田×JR東日本の観戦記です。

6月から社名変更に合わせてチーム名から「生命」が外れた明治安田。今年は第2代表として都市対抗本大会に臨みます。近年の地道なリクルーティングが成果として表れていると思います。

対するは第4代表に滑り込み15年連続出場を決めたJR東日本。予選で敗れた3試合はすべて1点差負けと苦しい試合が続きましたが、そこは伝統の底力で代表権を掴み取りました。

 

<スタメン>

【先攻:JR東日本】

①セカンド 杉崎

②ショート 海﨑

③レフト 山内

④ファースト 菅田

⑤キャッチャー 渡辺

⑥DH 大城

⑦サード 佐藤

⑧ライト 栗林

⑨センター 篠田

先発ピッチャー 村上【Hondaからの補強選手】

【後攻:明治安田】

①センター 鈴木【Hondaからの補強選手】

②セカンド 新城

③ファースト 福岡

④ライト 和田

⑤DH 羽根

⑥ショート 中川【セガサミーからの補強選手】

⑦レフト 森

⑧キャッチャー 森川

⑨サード 高瀬

先発ピッチャー 竹田

<試合概況>

先制したのは明治安田。2回、5番羽根がヒットを放つと6番の中川がレフトスタンドに2ラン本塁打を叩き込みリードを奪います。

しかしJRも4回に反撃。2つの四死球でチャンスを作ると、6番大城の適時打で1点を返します。

続く7番佐藤がライトに適時打で続き、JRが同点に追いつきます。

さらにJRは代打倉石の犠飛でもう1点を加え逆転に成功、リードを奪います。

このリードをJRは5回から継投で守りにかかりますが、7回裏4番手の石上が2死走者なしから四球と自らの暴投で得点圏に進めてしまうと、明治安田代打永廣の適時打で試合は振出しに戻ります。

8回以降両チームチャンスは作りますが決め手に欠け、試合はこのまま同点のまま3-3の引き分けに終わりました。

 

<注目選手など雑感>

両チームとも好材料、課題点が浮き彫りになった試合になりました。

明治安田はセガサミーからの補強、中川が本塁打を含む2安打2打点をマーク。

パンチ力のある大型ショートが6番、7番におけるのは心強いですね。

また投手陣では3番手のルーキー松下が3回無失点の好投。

角度のあるボールは威力があり、先発リリーフどちらでも使えそうです。

途中出場組では同点だの永廣が少ないチャンスを活かして結果を残しました。

こういった勝負強さを持った切り札をベンチにおけるのは大きいと思います。

ただ中盤はJRの多彩な投手陣の前に打線が完璧に封じられてしまったので、力のある投手相手にどう得点を奪うかが本大会躍進のカギになりそうです。

一方のJRは4回に一気呵成で逆転したものの、2回の無死1・2塁のチャンスで8番栗林が強攻策に出てあわや三重殺のゴロに倒れたり、9回の先頭打者が四球を選んで出塁した後に犠打が決められなかったりで攻撃の手堅さに課題が残りました。

そんな中でもベテランの佐藤は3打数3安打の活躍。

経験豊富な打者が下位打線に置けることは大きな強みですね。

3番の主将山内も二塁打含むマルチヒットで好調を維持しているようです。

打線はヒットが出ているだけに、先述の手堅い攻めを行うことで得点力は増すはず。予選で3試合1点差負けに終わったのもそのあたりが原因と思われますので、本番までの実戦で修正していってほしいですね。

投手陣もそれぞれ持ち味は発揮しましたが、今年も頼りになりそうなのが5番手の西田。

切れのいい変化球で2つの三振を奪い、厳しい場面でのリリーフとして経験を活かしてくれそうです。

 

JR東日本000300000=3

明治安田020000100=3

<引き分け>

(J)村上、山﨑、谷、石上、西田、髙山-渡辺、辻野【Hondaからの補強選手】

(明)竹田、中尾、松下、中﨑ー森川

【本塁打】

(明)中川

【二塁打】

(J)山内

(明)森川