野球界はプロでは交流戦終了、大学は大学選手権終了、社会人が都市対抗野球大会の32代表が決まり、しばしのブレイク期間。野球シーズンも折り返し地点ともいえる時期ですが、今年観戦していてふと思ったことがあります。
「ホームラン、少なくね?」
筆者の気のせいなのか?どうなのか?過去3年の筆者の観戦試合の実績から検証してみました。
※抽出時点…大学選手権終了時点
さて、結果は…
2022年 51試合 58本塁打(1試合あたり1.13本)→最終117試合 118本塁打(1試合あたり1.00本)
2023年 55試合 51本塁打(1試合あたり0.93本)→最終124試合 104本塁打(1試合あたり0.84本)
2024年 65試合 41本塁打(1試合あたり0.63本)
やっぱり減ってますねぇ。ではその要因を分析してみましょう。
1)高校野球の新基準バット導入の影響は?
今年から高校野球で導入された新基準の金属バット。導入直後のセンバツでは大会通算で3本の本塁打、うち1本はランニング本塁打だったので、柵越えはわずか2本という結果でした。では筆者の観戦試合ではどうでしょうか?
2022年 7試合3本
2023年 7試合4本
2024年 9試合3本
あまり大差はないように見えますが、過去2年はどの打順からも本塁打が出ていましたが、今年の3本はすべて4番バッターが打ったもの。このあたりは新基準バットの影響でしょうか?
とはいえ春の大会では帝京高のように本塁打を量産しているチームも出てきており、強豪校を中心に新基準バットに順応してきているようですので、これから始まる夏の甲子園予選での観戦試合での動向に注目したいと思います。
2)「投高打低」のNPBは?
3割打者が激減、「飛ばないボール」を使っているんじゃないかとも憶測を呼んでいるNPBはどうでしょうか?
2022年 8試合16本
2023年 4試合 2本
2024年 4試合 0本
なんと今年のプロ野球観戦試合では本塁打をまだ見ていません!やはり「飛ばないボール」を使っているのか?
3)ほかのジャンルは?
<大学>
2022年 19試合20本(社会人とのオープン戦2試合含む)
2023年 25試合11本(社会人とのオープン戦2試合含む)
2024年 29試合11本(社会人とのオープン戦7試合含む)
<社会人>
2022年 15試合19本(大学とのオープン戦2試合含む)
2023年 20試合34本(大学とのオープン戦2試合含む)
2024年 27試合20本(大学とのオープン戦7試合含む)
<独立>
2022年 2試合0本
2023年 1試合2本
2024年 3試合7本
大学は昨年よりやや減、社会人は昨年1試合当たり1.7本だったのが、今年は0.7本と明らかに減少。NPBと逆に「打高投低」の傾向がある独立リーグは1試合2本以上の本塁打が飛び出てます。このあたり独立リーグの野手の評価をどう見るかというのも難しいところですね。
やはり感覚的なものではなく、検証分析してみるとやはり本塁打が足りてないのは確かなようです。息詰まる投手戦も野球観戦の醍醐味の一つではありますが、やはり野球の華は本塁打。これから夏場にかけて投手にも疲れが出てくることによって本塁打の量産状況が変わるのかにも注目ですね。年末の恒例企画の本塁打まとめ記事の段階でどうなっているのか楽しみです。