6月16日に栃木県総合運動公園野球場で行われたBCリーグ公式戦、栃木ゴールデンブレーブス×群馬ダイヤモンドペガサスの観戦記です。この日は「父の日」。試合前の始球式は親子バッテリーで行われました。

今季は借金を抱え苦しいシーズンとなっている栃木。対する群馬は好調で首位争いをしており好対照のシーズンとなっています。栃木としては上位を倒して巻き返しを図りたいところです。

 

<スタメン>

【先攻:群馬ダイヤモンドペガサス】

①センター 國弘

②レフト 南出

③セカンド 濱田

④ショート 布施

⑤DH 葛西

⑥ファースト 片山

⑦ライト 茂木

⑧キャッチャー 落合

⑨サード 小林(幸)

先発ピッチャー 榊原

【後攻:栃木ゴールデンブレーブス】

①レフト 小倉

②ファースト 伊藤

③キャッチャー 出原

④ライト 石川

⑤ショート 武蔵

⑥DH コウチーニョ

⑦サード 小野

⑧セカンド 串間

⑨センター 優晟

先発ピッチャー 竹本

<試合概況>

先手を取ったのは群馬。初回、國弘・南出の連打でチャンスを作ると、内野ゴロの間に1点を先制します。

群馬は3回にも國弘が死球で出塁、盗塁を決めると2番南出がセンター前にはじき返し追加点を奪います。

しかし栃木も4回に反撃。先頭の出原が敵失で出塁すると、4番石川がセンターバックスクリーン横に飛び込む2ラン本塁打を放ち同点に追いつきます。

続く5回にも栃木は1番小倉の四球を足掛かりに、3番出原がセンターへの適時二塁打を放ち勝ち越し。

さらに5番武蔵の2ラン本塁打、6番コウチーニョにも二者連続の本塁打が出て長打攻勢で試合をひっくり返します。

これで栃木の勝ちパターンとなるはずですが、直後の6回表群馬は5番葛西の適時打などで2点を返します。

群馬は7回にも併殺崩れの間に1点を加え1点差に詰め寄ります。

栃木は8回から堀越をリリーフに送り逃げ切りを図りますが9回1アウトを取ったところでアクシデント発生で降板。

峯村が緊急登板しますが3番濱田の適時打で群馬が同点に追いつきます。

その後4番布施の打席で、峯村が痛恨のワイルドピッチを犯し群馬が勝ち越し。さらに葛西の犠飛で1点を追加します。

その裏栃木に反撃の力はなく、8-6で群馬が逆転勝利を収めました。

 

<注目選手など雑感>

群馬が単打14本を集め、コツコツと劣勢を跳ね返し逆転勝ちしました。

1・2番コンビがチャンスメイクを果たし、2番の南出は5打数5安打1打点2盗塁と大暴れ。

バットコントロールがよく、広角にヒットを飛ばししぶとさも見せました。

1番の國弘も2安打2四死球1盗塁とチャンスメイク。

俊足でしぶといこの1・2番コンビは相手にとっては嫌な存在ですね。

中軸では5番の葛西が適時打に犠飛で2打点をマークし勝負強さを見せました。

体格にも恵まれ、何となくバリー・ボンズを彷彿させるようなバッティングフォームは印象に残りました。

敗れた栃木は今季の不調を象徴するような試合展開になってしまいました。ただ中軸の若手のバッティングは上のステージを狙えそうなものでした。

まずは同点本塁打の高卒4年目の4番石川。

バックスクリーン横の一番深いところまで運んだパンチ力は本文を書いている段階で本塁打、打点のリーグ2冠、打率も2位と三冠王を狙える成績を残している実力通り。上背はないですが右のスラッガーとしてのニーズはありそうで、圧倒的な成績を残してNPBに進んでほしいですね。

5番の武蔵も高卒3年目。

こちらも打率3位につけていて中軸として実力を発揮しています。国士舘高時代もプロ志望届を出し、プロ志向は高い選手ですので残りのシーズンでアピールを続けていってほしいですね。

もう一人、いろんなキャリアの選手が集まる独立リーグらしく、ブラジル出身の6番コウチーニョも三塁打が出ればサイクルヒットの3安打をマーク。

粗さは目立ちますが、体格にも恵まれまだ25歳という若さを踏まえるとっ実戦経験を積むことで「ジャパニーズ・ドリーム」を掴むことも可能ではないかと思えます。

それにしても打線が活発なだけに、栃木は投手陣の踏ん張りが必須ですね。リーグ最下位の防御率を改善しないと上位進出は厳しそうです。

 

群馬DP101002103=8

栃木GB000240000=6

(群)榊原、北田、吉岡、小島、荻野-落合

(栃)竹本、堀越、峯村、齊藤-出原

【勝利投手】荻野

【敗戦投手】峯村

【本塁打】

(栃)石川、武蔵、コウチーニョ

【三塁打】

(栃)優晟

【二塁打】

(栃)コウチーニョ、出原