6月1日に埼玉県営大宮球場で行われた都市対抗野球大会南関東予選、日本通運×YBC柏の観戦記です。
Hondaが東京へ転籍したため、3枠の出場枠を巡り地区名をもじって「難関」とも言われた南関東ですが、Hondaが抜けると日通、JFE、かずさマジックで落ち着くかと思いきや、ここ10年で新規参入が多いのもこの地区の特徴。Hondaの転籍を機に、初の都市対抗を狙う新興チームの戦いぶりにも注目です。
開幕カードは名門日通と、千葉のクラブチームYBC柏。企業チーム相手にどこまで食い下がれるか注目です。
<スタメン>
【先攻:日本通運】
①サード 稲垣
②ショート 添田
③ライト 北川
④レフト 沓澤
⑤DH 田中
⑥ファースト 木下
⑦セカンド 木村
⑧センター 手銭
⑨キャッチャー 山本
先発ピッチャー 前田
【後攻:YBC柏】
①DH 有住
②ショート 大西
③セカンド 小笠原
④キャッチャー 小倉
⑤ライト 伊井
⑥レフト 藤原(颯)
⑦ファースト 山口
⑧センター 藤原(光)
⑨サード 小林(衛)
先発ピッチャー 遠藤
<試合概況>
試合は初回から動きます。日通は2番添田がフェンス直撃の三塁打を放つと、内野ゴロの間に生還し1点を先制します。
その裏YBCも2本のヒットでチャンスを作りますが、4番小倉、5番伊井が内野ゴロに倒れ得点できません。
しかし日通も2回以降、走者を出しながらもYBC先発遠藤の緩急をつけた投球の前に決定打が出ず、試合は中盤に入ります。
5回表、日通打線がついに遠藤を捕らえます。
先頭の稲垣が四球を選ぶと、ヒットと野選で満塁のチャンスを作ります。ここで4番沓澤がライト前に適時打を放ち2点を追加。
さらに5番田中も適時打で続き、YBC先発遠藤をKOします。
こうなるともう日通のペース。この回6番木下、1番稲垣の適時二塁打などで一挙8点のビッグイニングを作り試合を決定づけます。
6回、7回にも追加点を奪った日通は7回コールド12-0で大勝し、2回戦進出を決めました。
<注目選手など雑感>
日通が序盤はもたつきましたが地力の差を見せ大勝し幸先のいいスタートを切りました。
打線のつながりを生んだのは1・2番コンビの稲垣と添田。
ともに小柄ながら、広角に打ち分け、また小力もあるというタイプでそろって3安打をマーク。チャンスメーカーにもポイントゲッターにもなりうる存在ですね。日通打線を引っ張る存在で相手チームにとってはいやらしいコンビです。
投手陣では先発の前田が5回5奪三振無失点の好投で試合を作りました。
中堅の域に入ってきた経験豊富な右腕は投手陣の軸として期待できそうです。
敗れたYBCは中盤までピンチをしのぎつつ、互角の戦いを見せましたが中盤以降失策も絡み大量失点となってしまいました。
先発の遠藤は清和大出身のルーキーですが、緩急をつけた投球で中盤まで日通打線を苦しめました。
千葉県1次予選でも完投勝利をマークするなど先発投手としての役割を果たしているようです。敗者復活トーナメントに回る形になりますが、企業チーム相手にも十分戦える投球はできていると思いますので持ち味を生かした投球で立ち向かっていってほしいです。
日本通運1000821=12
YBC柏0000000=0
<7回コールド>
(日)前田、富士、相馬ー山本
(Y)遠藤、小貫、清岡ー小倉
【勝利投手】前田
【敗戦投手】遠藤
【三塁打】
(日)添田
【二塁打】
(日)木下、木下、稲垣、手銭
(Y)大西