4月20日に都営駒沢球場で行われた東都大学野球連盟二部春季リーグ戦、拓殖大×東洋大の観戦記です。
昨秋に一部復帰も1シーズンで入替戦にも敗れ二部に戻ってしまった東洋大。再度一部昇格への戦いとなりますが、開幕週は立正大相手に勝ち点を落とす結果に。ここから巻き返しができるか?
対する拓殖大は2015年春を最後に一部から遠ざかっています。今季は専修相手に開幕週の勝ち点を奪取し、幸先良いスタート。このまま勢いに乗れるでしょうか?
<スタメン>
【先攻:東洋大】
①レフト 花田
②センター 大城戸
③ショート 宮下
④サード 池田
⑤ファースト 高中
⑥DH 斎藤
⑦キャッチャー 政所
⑧ライト 山内
⑨セカンド 吉田
先発ピッチャー 島田
【後攻:拓殖大】
①ライト 杉山(尊)
②レフト 石田
③セカンド 田村(大)
④ファースト 宮浦
⑤サード 加藤
⑥DH 河野
⑦キャッチャー 業天
⑧ショート 國井
⑨センター 五十嵐
先発ピッチャー 新地
<試合概況>
試合は両先発投手の力投で投手戦になります。
先手を取ったのは東洋。3回2死走者なしから3番宮下が敵失で出塁すると、4番池田の振り抜いた打球がライトスタンドへ突き刺さる2ラン本塁打となり、先制します。
追いつきたい拓殖は5回、先頭の5番加藤がチーム2本目となるヒットを放ちますが、続く6番河野が強攻策に出るもサードゴロ併殺に倒れチャンスを逸します。
東洋大先発島田は8回まで86球無失点の好投で100球以内での完封といういわゆる「マダックス」も狙える快投。
対する拓殖新地も、池田に打たれた2ラン本塁打以外は東洋打線をきっちりと抑え、2失点で9イニングを投げ切り、試合は9回裏の拓殖の最後の攻撃を迎えます。
9回裏拓殖は先頭の杉山(尊)が二塁打で出塁すると反撃開始、1死1・3塁とすると4番宮浦の犠飛で1点を返します。
完封を逃した東洋島田ですが、最後の打者加藤を討ち取り1失点完投。投手戦は東洋大に軍配が上がり先勝しました。
<注目選手など雑感>
両先発投手の好投につきますね。
1失点完投勝利の島田は140キロ台後半のストレートにチェンジアップなどの変化球を交え緩急をつけ拓殖打線をほんろう。
三振は4つの少なめでしたが、力で相手を押し込む投球でマダックス寸前の快投でした。8回9回にやや投球数を増やしスタミナアップが課題になりそうですが、まだ3年生でこれからの成長次第では来年のドラフトでも目玉に近い存在になってきそうです。
敗れはしたものの拓殖の新地はエラーで走者を出した後の本塁打だったため、自責点は0の好投。
球速は130キロに届くか届かないかですが丁寧な投球でゲームメイク力の高い投手です。こういったタイプの左腕は社会人でも重宝されそうです。
打線はやや影が薄くなりましたが、決勝本塁打の池田はしっかりと4番の仕事を果たしました。
2年生だった昨年から中軸を務めるスラッガーが一部復帰に向けて打線の核になっていきたいところです。
1年生3人がスタメンに並んだ東洋では、聖光学院高出身の高中が3安打をマーク。
高校時代に経験が少ないはずのファースト守備も手堅くこなしていて、レギュラーとして打線に新風を吹き込みそうです。
拓殖では1番の杉山(尊)が最終回の追い上げの狼煙となる二塁打で存在感をアピール。
手堅い野球で得点を重ねる攻撃パターンの起点として機能してほしい選手ですね。
東洋大002000000=2
拓殖大000000001=1
(東)島田―政所
(拓)新地-業天、田中(聡)
【勝利投手】島田
【敗戦投手】新地
【本塁打】
(東)池田
【二塁打】
(拓)杉山(尊)