4月14日に都営駒沢球場で行われた春季東京都高等学校野球大会4回戦、國學院久我山高×城西大城西高の観戦記です。

今年初めての高校野球観戦、春から新基準の低反発金属バットが導入され、センバツでは本塁打3本(スタンドインは2本)と本塁打激減となった高校野球。作戦を含め野球自体がガラッと変わる可能性があるかもしれません。

さて、対戦カードですが昨秋はブロック予選で国士舘に敗れ本大会に進めなかった國學院久我山。ブロック予選からスタートの今大会は1回戦で昨夏の東東京代表共栄学園、2回戦で昨秋の4強日大二高を撃破し、地力のあるところを見せています。この日の対戦相手は昨秋に続いて16強に残った城西大城西。どんな試合展開になるでしょうか?

 

<スタメン>

【先攻:國學院久我山高】

①レフト 山下

②セカンド 中澤

③センター 矢野

④キャッチャー 原

⑤ライト 柳本

⑥ファースト 樺山

⑦ピッチャー 内田

⑧サード 鈴木(凜)

⑨ショート 正富

 

【後攻:城西大城西高】

①ライト 中村

②セカンド 両角

③レフト 笹野

④ファースト 生明

⑤サード 木谷

⑥ショート 森田

⑦センター 佐藤

⑧ピッチャー 小池

⑨キャッチャー 松本

 

<試合概況>

初回に敵失で1点を先制した久我山は死球を足掛かりに5番柳本、8番鈴木(凜)の適時打で2点を追加します。

その裏、城西も反撃。四球とヒットで作ったチャンスに主将の両角が2点適時打を放ち1点差に詰め寄ります。

しかし久我山は4回表、城西2番手小河を攻め、3番矢野の二塁打でチャンスを広げると、4番原の2点適時打で追加点。

さらに8番鈴木(凜)の満塁の走者一掃適時二塁打、9番正富の適時二塁打、1番山下の適時三塁打と5本の長打を集め、この回8点のビッグイニングを作ります。

試合はその後両校点を加え、7回裏には城西が2点を返しますがコールド圏内から脱出はならず、7回コールドで國學院久我山が12-5で城西大城西を降しました。

 

<注目選手など雑感>

國學院久我山が本塁打こそなかったものの5本の長打を含む14安打の猛攻で大勝しました。

各打者シャープなバットスイングでどこからでも得点ができそうな打線の中で8番の背番号15、鈴木(凜)が3安打4打点の大当たり。

久我山は10番台の背番号の選手や、背番号と違うポジションを守る選手も多く、チーム内の競争の激しさをうかがわせます。

中軸もきっちり存在感を示し、3番の矢野は2安打3四死球2得点と全打席出塁。

お父さんはジャイアンツ、ファイターズでプレーした矢野謙次さん。右打席からのパンチ力のあるバッティングや外野からの返球の肩の強さはお父さんを彷彿させるもので、この人も楽しみな「二世」選手ですね。

4番の原も2安打をマーク。上背はありませんが、バファローズ森をイメージさせるフルスイングで長打を放ち、得点源になりそうです。

敗れた城西大城西も1・2番コンビは存在感を見せました。

1番の中村は2安打1四球1犠打1打点、2番の両角は1安打2打点と結果を出し、この試合ノーヒットに終わった中軸が機能すれば夏の大会も大いに期待ができそうです。

元カープの高橋慶彦氏を輩出した古豪も1979年を最後に甲子園から遠ざかっています。夏に古豪復活となるか注目したいですね。

 

國學院久我山高1028010=12

城西大城西高 0020102=5

<7回コールド>

(國)内田、柳本―原

(城)小池、小河、谷原―松本

【勝利投手】内田

【敗戦投手】小池

【三塁打】

(國)山下

【二塁打】

(國)矢野、原、鈴木(凜)、正富