2月24日に姶良市野球場で行われた薩摩おいどんカップ、JR東日本×中央大の観戦記です。
今年はここ姶良でキャンプを行っているJR東日本。昨年は2年連続の1次予選からの出場となった都市対抗で見事本選準決勝まで勝ち上がった一方、日本選手権は出場権を逃すなど安定感に欠けるシーズンでした。Hondaの東京への移籍の影響で企業チームは都市対抗予選2次予選からの出場となりましたが、激戦化するのは間違いなく新戦力を含め戦力アップは必須です。
対するは東都の名門中央大。昨年のチームから2人のドラフト指名(西舘、石田)があり、投手陣の再編が必要となりそうですが、一方で豪華すぎる新入生が加入しておりどのようなチームとなるか非常に楽しみです。
<スタメン>
【先攻:JR東日本】
①センター 篠田
②DH 内野
③レフト 倉石
④ライト 山内
⑤ファースト 大城
⑥サード 髙橋
⑦セカンド 杉崎
⑧ショート 海﨑
⑨キャッチャー 小藤
先発ピッチャー 髙山
【後攻:中央大】
①ショート 山本
②センター 橋本
③セカンド 繁永
④レフト 櫻井
⑤ライト 皆川
⑥サード 伊藤
⑦DH 川波
⑧ファースト 知田
⑨キャッチャー 綱川
先発ピッチャー 秋山
中央は2番に仙台育英高から入学した1年生橋本を起用。JRも6番に中央大出身のルーキー髙橋を起用してきました。
<試合概況>
先制したのはJR。2回、5番大城、6番髙橋、7番杉崎の3連打でチャンスを作ると、8番海﨑がセンターへ犠飛を打ち上げ先制。
さらに内野ゴロの間に1点を加えます。
その裏中央も4番櫻井の二塁打を足掛かりに、7番川波の適時打で1点を返します。
5回表、JR打線が中央2番手の今村を攻めます。1死後、篠田、内野の連打でチャンスを作ると3番倉石がセンターへ犠飛を打ち上げ追加点。
さらに走者を1人残して4番山内がレフトスタンドへ豪快な2ラン本塁打を放ち、中央を突き放します。
しかし中央はその裏、3番繁永の適時打とJRのバッテリーエラーの間に2塁走者の橋本が一気に生還し2点を返し追いすがります。
中央は7回にもJR3番手谷を攻め、途中出場松嶋の適時打で1点差に詰め寄ります。
しかし反撃もここまで。JRの3番手谷が走者を出しながらも8回、9回とリードを守り切りJRが5-4で勝利しました。
<注目選手など雑感>
社会人の強豪と東都の名門という好カードらしい、競った好ゲームとなりました。
勝ったJRは中軸を中心に打線が結果を残しました。
3番の中央大OBである倉石は昨年までは途中出場が多かった4年目の選手ですが、シュアな打撃で2本の二塁打と犠飛と結果を残し、後輩たちの前で貫録を示しました。
今季このままレギュラー奪取となるか?
3年目山内は今年から主将も務めますが、豪快な2ラン本塁打で4番の役割を果たしました。
昨年のドラフトでは指名漏れとなりましたが、ポテンシャルは高く右打ちの外野手という希少な価値がある選手ですので、突き抜けた活躍を見せてNPBへの扉を開いてほしいです。
投手陣では國學院大卒のルーキー谷が1点は失ったものの、リードを守り切りました。
ボールに力もあり、リリーフ陣の一枚として貴重な戦力になりそうです。
中央大の方では何といっても1年生の橋本。
仙台育英高時代に甲子園で見せたヒットメーカーぶりは健在でマルチヒットをマーク。このままレギュラーを掴んでしまいそうな感じですね。
3番手で登板した高橋(蒼)、途中出場したキャッチャーの新妻、代打で登場の安田、熊谷など甲子園組が早速実戦で経験を積んでおり、リーグ戦までにどれだけ戦力としてアピールできるかにも注目です。
上級生では1年生からレギュラーを務める3年生、繁永が3安打をマーク。
4番の櫻井とともに打線の中心として活躍してくれそうです。戦国東都も厳しいシーズンが予想されますが、1年生からの抜擢も含め戦力を整備し優勝を目指してほしいです。
JR東020030000=5
中央大010020100=4
(J)髙山、西田、谷―小藤、草部
(中)秋山、今村、高橋(蒼)、山口―綱川、新妻
【勝利投手】髙山
【敗戦投手】秋山
【本塁打】
(J)山内
【二塁打】
(J)倉石、倉石
(中)櫻井