本日発売となった報知高校野球のセンバツ展望号の表紙を飾ったのは、大阪桐蔭高のラマルと豊川高のモイセエフの海外にルーツを持つ2人のスラッガー。

ラマルは両親がスリランカ人、モイセエフは両親がロシア人と「野球」とは縁遠い国にルーツを持っているというのは興味深いですね。特にモイセエフの両親は当然のことながら野球というスポーツになじみがなく、モイセエフのために野球のルールを覚えたとのこと。一昔前はカタカナ名で海外にルーツを持つ球児はそう多くなく、筆者の記憶の限りでも東洋大姫路高で活躍したアンがパイオニアかなと思うくらいですが、日本のグローバル化、国際化が進んだ証かもしれませんね。

野球というスポーツ自体がまだまだサッカーなどと比べて世界においては「マイナー」なスポーツである中で、日本産まれとはいえ野球が普及していないロシアやスリランカにルーツを持つこの両名が甲子園、NPBそしてゆくゆくはMLBで活躍することで、彼らの両親の母国で野球が広がっていくといいなと思います。

野球後進国の選手といえば、「インスタグラムで大谷翔平にフォローされた」ウガンダ出身の20歳の捕手、デニス・カスンバが話題となりました。

 

 

インスタグラムでタイヤやレンガなどを使用してトレーニングする姿を投稿していたことが大谷の目に触れたようですが、この

カスンバに野球を指導しているのが、かつて日本の独立リーグでプレーしたワフラ・ポールさん。筆者が2016年にベースボールファーストリーグ(現在の関西独立リーグ)の兵庫の試合を観戦した時にも出場していた選手です。

日本でプレーした後、母国に帰って少年少女に野球を教えており、その教え子の一人がカスンバだったようですね。

さて、ここからが私見です。WBCのチャンピオンである日本は、世界に野球を普及させる責務があるのではないかと以前から考えています。

ポールさんのような海外から野球に挑戦する選手たちを育成選手などでNPBや独立リーグ、クラブチームなどでもっと受け入れて、彼らが母国に帰って野球を普及させられるようにする道しるべを作るべきだと思います。

もちろん、NPBで活躍して「ジャパニーズドリーム」を掴めれば言うことないですね。そのためにも現在NPBの一軍の外国人枠も撤廃し、このような海外からのチャレンジャーが活躍できる舞台を整えることも大事じゃないかと思います。

そんなことを考えさせられた今回の表紙でした。ラマル、モイセエフ両選手は昨年秋に試合を観戦してますがポテンシャルが高いことは間違いなく、NPBなど上のステージで活躍できる選手であると思います。まずは春のセンバツで大暴れしてもらいたいですね。