長野県上田市のその名の通り上田城跡公園内の堀跡を利用して作られている1928年開場の歴史ある野球場です。

1940年代から50年代にかけてはプロ野球の公式戦も開催され、1951年の松竹ロビンズ×大阪タイガース戦ではロビンズの岩本義行が1試合4本塁打、二塁打を含め18塁打の現在も残るプロ野球記録をマークしたそうです。

球場設備は先述の通り堀跡を使用しているだけあって、半掘り下げ式のような構造で、最近整備されたと思われるゲートをくぐって中に入ると、一気にタイムスリップしたような雰囲気。

フィールドは両翼91.44m、中堅116.82メートルと狭く現在では草野球での使用がほとんどのようです。手動パネルのスコアボードや観客席、本部棟の中に設けられた「来賓席」など古くて味のある野球場といった雰囲気です。このような昭和の香りがする雰囲気もあり、映画「ラストゲーム最後の早慶戦」や「博士の愛した数式」のロケにも使用されたそうです。

歴史ある野球場でもあるため、野球伝来150年を記念して2022年に制定された「日本野球聖地・名所150選」にも選出されています。

近年整備されたと思われるゲートには真田家の「六文銭」もあしらわれており、非常に印象に残る野球場でした。

 

【所在地】長野県上田市二の丸4-14

【球場データ】両翼:91.44m 中堅:116.82m 内外野:全面土 スコアボード:手動パネル式 照明:あり 収容人員:約10,000人

【アクセス】しなの鉄道上田駅から徒歩約15分