10月7日に明治神宮球場で行われた東京六大学野球連盟秋季リーグ戦、早稲田大×立教大の観戦記です。
開幕から4連敗スタートのところ、部内での上級生による暴力行為が発覚し、先週の明治戦は4年生がベンチ入りを自粛し、下級生のみで臨んだ立教。今週は一部の4年生が復帰し、連敗ストップを狙います。
対する早稲田は明治から1勝をあげるも勝ち点を落としており、優勝戦線に踏みとどまるにはもう負けは許されません。
<スタメン>
【先攻:立教大】
①レフト 渡辺(大)
②セカンド 柴田
③ファースト 菅谷
④サード 吉野
⑤ライト 鈴木(唯)
⑥キャッチャー 戸丸
⑦センター 桑垣
⑧ショート 鬼頭
⑨ピッチャー 池田
【後攻:早稲田大】
①センター 尾瀬
②セカンド 山縣
③ショート 熊田
④ライト 吉納
⑤サード 小澤
⑥レフト 中村(将)
⑦ファースト 島川
⑧キャッチャー 栗田
⑨ピッチャー 加藤
<試合概況>
試合は立教が優位に進めます。
2回表吉野、鈴木(唯)の連打と犠打エラーで満塁とすると、7番桑垣が一塁線を破る適時二塁打を放ち2点を先制。
さらにこの回犠飛で1点を追加し、リードを3点に広げます。
立教は4回にも7番桑垣がライトスタンドにソロ本塁打を叩き込み追加点を奪います。
大きくリードを許した早稲田ですが、その裏反撃開始。
2つの四球で作ったチャンスで6番中村(将)が2点適時打を放ち、追い上げます。
早稲田は6回には5番小澤の本塁打が飛びだし1点差に迫ります。
続く7回には先頭の島川が二塁打で出塁し、犠打で3塁へ進み同点のチャンスを作ります。
ここで立教ベンチはリリーフに野口を投入し、後続を断ちリードを守ります。
立教は8回を沖、9回を塩野目と継投し、今季初勝利に向けリードを守りにかかりますが、9回裏2死からドラマが起こります。
2死2塁の場面で早稲田は代打攻勢に出て、4年生の篠原がリーグ戦初安打となる適時二塁打を放ち、同点に。
さらに続く代打梅村がセンター前にポトリと落とすヒットを放ち、2塁走者が生還しサヨナラ。
早稲田が土壇場で試合をひっくり返し、勝利しました。
<注目選手など雑感>
早稲田が最大4点差をひっくり返し、先勝しました。
9回の代打攻勢は小宮山采配がズバリ的中し、控えの苦労人が結果を残したことはチームに勢いを付けそうです。
同点打の4年生篠原は早大学院からの内部進学組でうれしいリーグ戦初安打が殊勲の一打となりました。
ラストシーズンで大仕事を成し遂げ、この後も代打の切り札として活躍してくれそうです。
サヨナラ打の梅村は早実出身の3年生。
翌日の試合ではスタメン起用に応え本塁打を放ちました。こういうラッキーボーイが出てくると勢いがつきますね。
投げては1年生の香西が2回無失点でリーグ戦初勝利。
新戦力が出てくるのもチームにとっては大きなプラスになるでしょう。
敗れた立教は不祥事でチームのムードがよくない時はこんな試合展開になってしまうのかという結果になりました。土壇場で初勝利がするりとすり抜けていってしまいましたね。
そんな中で光明なのは2年生の桑垣が本塁打を含む3打点をマークし、大きく貢献。
今季からレギュラーを掴んだ選手ですが、しっかりと結果は出しています。翌日も敗れた立教は開幕8連敗となってしまいましたが、残された東大との直接対決をものにして再開だけは回避したいところですね。
立大030100000=4
早大000201002X=5
(立)池田、野口、沖、塩野目ー戸丸
(早)加藤、香西-栗田
【勝利投手】香西
【敗戦投手】塩野目
【本塁打】
(立)桑垣
(早)小澤
【二塁打】
(立)桑垣、池田
(早)島川、篠原