佐賀県の中央部、杵島郡江北町の1982年開場の町営球場です。

主要道路からも離れた高台に位置しており交通アクセスはあまりよくありませんが、地域のスポーツ大会などに広く使用されてきましたが、町の財政悪化に伴い球場の維持管理費が削減され、ごみが散乱するなどグラウンド状況が一時悪化したそうです。

2007年に練習でこの球場を使用していたクラブチーム「佐賀魂」に施設管理を委託する代わりにホームグラウンドとして優先的に使用することを認める協定を結びました。

現状はグラウンド状態もきれいに保たれており、フィールドは両翼91m、中堅109mと狭いながらもバックネット裏から内野席まで整備された観客席、スコアボードは手動パネル式ですがコンパクトにまとまった野球場といった印象です。

バックネット裏のスタンドに続く螺旋階段が特徴的です。

外野フェンスにラバーが張られていないのは少々残念ですが、クラブチームの本拠地としては十分な設備だと思います。いったん荒れてしまったグラウンドをクラブチームに施設管理を委託する形で維持する方法も画期的だと思います。

隣町の大町町民グラウンドの記事で触れましたが佐賀県に所在する社会人野球チームの都市対抗大会出場は1953年の杵島炭鉱の出場以来70年間途絶えており、初得点、初勝利もなされていません。この球場で腕を磨いた佐賀魂が全国の舞台に進むことを願いたいですね。

 

【所在地】佐賀県杵島郡江北町上小田

【球場データ】両翼:91m 中堅:109m 内野:土 外野:天然芝 スコアボード:手動パネル式 照明:なし 収容人員:約1,000人

【アクセス】JR長崎本線江北駅から車で約10分