8月5日に埼玉県営大宮公園野球場で行われたBCリーグ公式戦、埼玉武蔵ヒートベアーズ×栃木ゴールデンブレーブスの観戦記です。
SouthDivisionの首位攻防戦となるこの試合、武蔵には強力な援軍が来場。由規が移籍した縁か、台湾プロ野球楽天モンキーズのチアチーム「楽天ガールズ」が登場。MLBエンゼルスの公式戦にも登場するなど話題の楽天ガールズのために一塁側スタンドに応援用のステージを設置し、楽天ガールズのパフォーマンスを間近で見られる席として通常席より1,000円高い席を販売。ヒートベアーズさん、いい商売しますなぁ(笑)
楽天ガールズの応援を受けて、ヒートベアーズは首位ゴールデンブレーブスを追撃できるか?
<スタメン>
【先攻:栃木GB】
①センター 尾田
②レフト 佐々木
③セカンド 宜保
④サード 石川
⑤ファースト 葭葉
⑥DH兼ピッチャー 中山
⑦ライト 富山
⑧キャッチャー 清水
⑨ショート 鳥居
【後攻:埼玉武蔵HB】
①センター 伊藤
②ライト 清田
③ショート 金子
④DH 阪口
⑤ファースト 片山
⑥レフト 青木
⑦サード 根井
⑧キャッチャー 町田
⑨セカンド 上田
先発ピッチャー 長尾
栃木の先発中山はDHとして6番に入るいわゆる「大谷ルール」を使用してきました。筆者も現地観戦で初めて大谷ルールを使用する場面に立ち会いましたがどんな投球、バッティングを見せてくれるでしょうか?
<試合概況>
1回裏、武蔵は先頭の伊藤が二塁打で出塁すると、5番片山が先制適時打を放ちます。さらに犠飛で追加点を奪い2点のリードを奪います。
しかし栃木も2回表、四球で出塁した走者を置いて「二刀流」中山が左中間を破る二塁打で迎え入れ、自らのバットで反撃ののろしを上げます。
さらに8番清水の適時打で栃木が同点に追いつきます。
栃木は3回表、2番佐々木に適時打が出て、勝ち越しに成功。初回に2点を失った後の中山はしっかり立ち直り3-2で試合は後半に入ります。
7回裏栃木は継投策に出て、リリーフに嶋田を投入、中山は大谷ルール適用でDHに残ることとなります。
その後試合は両チームリリーフ陣の好投で1点差のまま9回裏を迎えます。
9回裏武蔵は先頭の根井がヒットで出塁、犠打で得点圏に進めると9番上田が適時打を放ち土壇場で同点に追いつき試合は無死2塁から始まるタイブレークに入ります。
10回表栃木は2番佐々木がこの試合2本目の適時打を放ちリードを奪い勝負あったかと思われました。
その裏、武蔵の攻撃。応援ステージに楽天ガールズに、武蔵のチアチーム「Bgirls」に加え、武蔵ファンの小学生の女の子たちも
ステージに上がり必死の声援を送る中、まずは5番片山の内野ゴロの間に同点に追いつきます。
そして6番青木が振り抜いた打球が栃木外野陣の頭を越し、見事なサヨナラ勝利。
武蔵が鮮やかなサヨナラ勝ちで首位攻防戦をものにしました。
<注目選手など雑感>
武蔵が応援団の後押しもあり、首位攻防戦を制しました。
サヨナラ打の青木は犠飛も含め2打点の活躍。
社会人のTDKから栃木、神奈川と渡り歩いた26歳の中堅。苦労人が勝負強さを発揮しました。
ベテランといえばコーチ兼任の36歳、片山が2安打とまだまだ元気なところを見せました。プレーでチームを引っ張る「鬼軍曹」は健在ですね。
投手陣では先発の高卒3年目長尾が6回3失点のQSは達成。
緩急を使った投球に工夫は見られますが、NPBを目指すには変化球の制度をもう1段階上げていきたいですね。
敗れた栃木ですが、やはり二刀流の中山が印象に残りました。
投げては6回2失点5奪三振のQS達成、打っては適時打含む2安打と大谷ルールの適用にふさわしい活躍を見せました。クラブチームから転籍してきた1年目の24歳。二刀流に磨きをかけて上のステージに進めるか注目したいですね。
打線では中堅の域に入ってきた2番の佐々木が2本の適時打で勝負強さを発揮。
この人が2番に入るとこで打線に厚みが増しますね。
この試合が終わった時点で両チームのゲーム差は0.5。まだまだ熾烈な首位争いが続きそうです。
栃木GB0210000001=4
武蔵HB2000000012X=5
<リーグ規定により延長10回からタイブレーク>
(栃)中山、嶋田、堀越、入江、峯村ー清水
(武)長尾、倉橋、石田、芦田、辻ー町田、日髙(響)
【勝利投手】辻
【敗戦投手】峯村
【二塁打】
(栃)中山、鳥居
(武)伊藤、青木