１１月２０日に明治神宮球場で行われた明治神宮野球大会高校の部、英明高×北陸高の観戦記です。
福井県大会３位から北信越大会を制した北陸高、この試合が初戦となります。対戦相手は１回戦で関東王者の山梨学院高との点の取り合いを制した四国王者・英明高です。
＜スタメン＞
【先攻：英明高】
①ショート 鈴木
②サード 大島
③ライト 百々
④センター 寿賀
⑤キャッチャー 中浦
⑥レフト 高松
⑦セカンド 尾中
⑧ファースト 平見
⑨ピッチャー 下村（写真下）
【後攻：北陸高】
①ライト 水野
②センター 小南
③キャッチャー 平田
④ピッチャー 友廣（写真下）
⑤セカンド 児玉
⑥レフト 小矢
⑦サード 谷嵜
⑧ファースト 野路
⑨ショート 中浦
＜試合概況＞
先手を取ったのは英明。先頭の鈴木のヒットと四球、犠打でチャンスを作ると、４番寿賀がライト前に適時打を放ち先取点。
さらにこの回内野ゴロで１点を追加し、２点のリードを奪います。
英明は２回にもエラーの走者を塁上に置き、１番鈴木がレフトオーバーの適時二塁打を放ち追加点を奪います。
英明の一方的な展開になるかと思われましたが、北陸も反撃。２回に敵失で１点を返すと、３回には３番平田の犠飛で１点差に詰め寄ります。
点の奪い合いの展開になりそうでしたが、４回以降両先発投手の好投で両校得点を奪えず３－２で英明リードのままで終盤に入ります。
８回表英明は２死から３番百々が二塁打を放ちますが後続が続かず追加点を奪えずに終わると、その裏北陸は２つのエラーに付け込み同点に追いつきます。
さらにチャンスの場面で６番小矢がきっちりスクイズを成功させ、勝ち越しに成功します。
このリードを先発友廣が守り切り、北陸が４－３で勝利し準決勝に進出しました。
＜注目選手など雑感＞
北陸がしぶとく手堅い野球で接戦を制しました。
殊勲のヒーローは決勝スクイズを決めた６番の小矢。
この試合決勝スクイズを含む、３つの犠打を決め「バント職人」ぶりを発揮。つなぎ役としていい仕事を見せました。
１番の水野もマルチヒットをマークし、斬り込み隊長として機能していましたね。
そして高校野球でも今や絶滅危惧種でもある「４番ピッチャー」の友廣は打ってはマルチヒット、投げては９回完投勝利をマーク。
長身から投げ下ろすボールは角度があり、立ち上がりに失点しましたが徐々に立て直し試合を作りました。一冬越してスピードが出てくれば楽しみな存在になってきそうです。出場が確実視されているセンバツでも４番ピッチャーとしてプレーしてほしいですね。
敗れた英明は幸先よく得点しリードを奪いましたが、もう一押しができず逆転を許してしまいました。守備の乱れが失点につながったのも痛かったです。
そんな中でも先発の下村はサイドハンドから丁寧な投球をみせ完投。
守備のミスに足を引っ張られてしまいましたが打たせて取る投球スタイルで大崩れしなさそうな印象を受けました。
打線では１番の鈴木がマルチヒットをマークし、２得点に絡み攻撃の起点として機能しました。
英明高は初戦を突破し、四国王者としての実力は見せました。近年上位進出が少ない四国勢の巻き返しの先頭に立ってもらいたいです。
英明高２１０００００００＝３
北陸高０１１００００２Ｘ＝４
（英）下村－中浦
（北）友廣－平田
【勝利投手】友廣
【敗戦投手】下村
【三塁打】
（北）水野
【二塁打】
（英）鈴木、百々
