10月29日に飯能市民球場で行われた東京新大学野球連盟秋季入替戦、杏林大×東京学芸大の観戦記です。

侍JAPAN栗山監督の母校でかつてはリーグの盟主として18回のリーグ優勝経験のある東京学芸大。近年は私学新興校の台頭もあり一部と二部のエスカレーターが続いています。二部優勝を果たした今季、一部最下位の杏林大との入替戦に臨みます。

 

<スタメン>

【先攻:東京学芸大】

①レフト 萩原

②DH 迫田

③センター 市原

④キャッチャー 三谷

⑤ショート 金子

⑥ファースト 茅野

⑦ライト 武者

⑧サード 西脇

⑨セカンド 中村

先発ピッチャー 一條(写真下)

【後攻:杏林大】

①ショート 黒川

②センター 鈴木(悠)

③セカンド 若井

④DH 黒田

⑤ファースト 藤川

⑥キャッチャー 酒井

⑦レフト 土田

⑧ライト 内田

⑨サード 今井

先発ピッチャー 松本(写真下)

 

<試合概況>

試合は両校、毎回のように走者を出しながらも決め手に欠け試合は終盤に入ります。

7回表学芸大は先頭の茅野がヒットで出塁すると、杏林大松本のボークで進塁、さらに犠打成功で1死3塁のチャンスを作ります。

8番西脇の初球にスクイズを敢行しますが、これを杏林大バッテリーが外し3塁走者が三本間に挟まれ憤死。チャンスを逸します。

杏林も8回裏1番黒川の二塁打を足掛かりに1死3塁のチャンスを作りますが、3番若井のショートゴロで本塁突入もこちらも憤死とチャンスを活かせません。

延長かと思われた9回表、学芸大は先頭の市原が四球で出塁し、盗塁を決めると5番金子がセンター前に適時打を放ち、待望の先取点を奪います。

その裏、力投を続ける学芸大先発一條は1死を取った後、足にアクシデント発生でいったんベンチに戻り治療。

投球への影響が心配されましたが、マウンドに戻った一條は落ち着いて後続を断ち完封勝利。学芸大が接戦を制し、入替戦の初戦を取りました。

<注目選手など雑感>

一部の座をかけた入替戦らしい、1点を争う接戦となりました。

学芸大では何といっても完封勝利の3年生右腕一條の力投につきます。

スリークォーターから丁寧に投げ込む投球スタイルで被安打5の完封勝利。テンポのいい投球は守備にもいい影響を及ぼしそうです。

野手では4年生の市原、三谷がチャンスを作る展開で、最後は5番に座る1年生の金子が決勝打を放ちました。

均整の取れた体格でショートの守備でも安定した動きを見せた1年生。バッティングも5番を任せられる実力を発揮しました。

学芸大は翌日の2回戦もサヨナラ勝ちし、見事に一部復帰を果たしました。国立大の一部での躍進に期待したいです。

敗れた杏林大はバッテリー含め6人の1年生のメンバーで臨みましたが競り負け、24季ぶりの二部降格となりました。

しかし、リーグ戦で優勝した流通経済大相手の白星をマークし新人賞を受賞した1年生右腕松本は150球の力投で9回被安打5の1失点の好投を見せ、実力のあるところを見せました。

バッテリーを組んだ酒井も1年生で2安打をマーク。7回のスクイズを外したバッテリーの連携はお見事でした。

悔しい二部降格となりましたが、これを糧に早期一部復帰を目指してほしいですね。

 

学芸大000000001=1

杏林大000000000=0

(学)一條-三谷

(杏)松本-酒井

【勝利投手】一條

【敗戦投手】松本

【三塁打】

(学)萩原

【二塁打】

(学)三谷

(杏)酒井、黒川