6月4日に埼玉県営大宮球場で行われた第93回都市対抗野球大会南関東2次予選、テイ・エステック×日本製鉄かずさマジックの観戦記です。

創部3年目、都市対抗予選参加2年目のテイ・エステック。埼玉1次予選では新規参入の先輩格であるオールフロンティアを昨年に続き降し、埼玉3位での2次予選進出になります。初戦の相手は千葉2位の日本製鉄かずさマジック。このカード昨年の2次予選でも対戦していますが18-0の7回コールドでテイ・エステックが大敗しています。この試合はそのリベンジ戦となるか?約1年がたち、両者の力の差がどこまで埋まっているか注目です。

 

<スタメン>

【先攻:テイ・エステック】

①セカンド 友田

②ショート 三口

③DH 辻井

④ライト 深澤

⑤サード 柄澤

⑥レフト 荒木

⑦ファースト 熊谷

⑧キャッチャー 高木

⑨センター 久保

先発ピッチャー 岩佐(写真下)

【後攻:日本製鉄かずさマジック】

①セカンド 奈良原

②センター 岡

③DH 吉田

④レフト 土門

⑤ショート 内山

⑥ライト 眞﨑

⑦ファースト 山田(翔)

⑧サード 小林

⑨キャッチャー 伊藤

先発ピッチャー 橘(写真下)

<試合概況>

試合は初回から動きます。1回裏かずさマジックは2番岡がセフティーバントを決めると、満塁のチャンスを作ります。この場面で5番内山がライトへ適時二塁打を放ち2点を先制します。

かずさマジックは4回にも内山の二塁打を足掛かりに、7番山田(翔)の犠飛で1点を追加します。

昨年同様、一方的な展開になるかと思われましたがテイ・エステック投手陣の踏ん張りで3点のリードのまま試合は後半に進みます。

反撃したいテイ・エステック打線ですがかずさマジック先発橘の前に走者は出すものの、併殺や牽制死などでチャンスを活かせず得点を奪えません。

すると8回裏、かずさマジックは3番吉田がライトスタンドへダメ押しの本塁打を放ち4-0。

最終回は2番手山本が走者を背負いながらも最後は併殺で完封リレー成立で4-0でかずさマジックが勝利しました。

 

<注目選手など雑感>

かずさマジックが中軸の活躍と先発橘の好投でテイ・エステック相手の完封勝利を収めました。

普段リリーフでの登板の多い、かずさマジック先発の橘ですが毎回のように走者を背負いながらものらりくらりとかわすような投球でテイ・エステック打線に得点を許さず8回無失点。

この試合でも巧みな牽制で1塁走者を刺し、持ち味を発揮。2019年はJFE東日本、2020年はHondaに補強選手として加入し、都市対抗優勝に貢献した「優勝請負人」。今年は自チームで都市対抗制覇を成し遂げられるでしょうか?幸先の良いスタートになったと思います。

打線では今年から中軸を任されるBCリーグ栃木から転籍2年目の内山が2本の二塁打をマークし、役目を果たしました。

加入2年目ですっかりチームの中心選手となっていますね。クラブチーム→独立リーグというキャリアを積んできた異色の選手が今年もドームで躍動しそうです。

また3番の吉田もダメ押しの本塁打でパンチ力を見せつけ、中軸の力を見せつけました。

これで4番の土門のバットに火が付けば強力なクリーンアップが形成されそうです。

敗れたテイ・エステックは橘の老獪な投球に翻弄された形のなりましたが、昨年のコールド負けからの進化は感じられました。

先発の山梨学院大出身のルーキー岩佐は6回3失点のQS達成。

驚くような球速はありませんが、緩急をつけた投球は上位4強に通用するものはあると思います。敗者復活トーナメントに回ることになりますが、粘り強い投球で打線の奮起を待ちたいですね。

打線では8番の高木が2安打と気を吐きました。

下位打線でチャンスを作って上位打線に繋ぎ、中軸で得点につなげる攻撃パターンを確立したいですね。敗者復活トーナメントでの巻き返しに期待したいです。

 

テイ・エステック000000000=0

かずさマジック 20010001X=4

(テ)岩佐、藤井、森本、友利ー高木

(か)橘、山本-伊藤

【勝利投手】橘

【敗戦投手】山本

【本塁打】

(か)吉田

【二塁打】

(か)内山×2