１１月３日に明治神宮球場で行われた東都大学野球連盟秋季リーグ戦、立正大×國學院大の観戦記です。
この試合前までで亜細亜と並んで６勝２敗で首位の立正。第１試合で亜細亜が勝っているため相星で追いかけたいところです。対する國學院は５勝３敗の１差の３位ですが、亜細亜が第１試合で勝ったため、連勝して７勝まで星を伸ばして勝ち星で並んだとしても亜細亜との直接対決で連敗しているためこの時点で優勝の可能性がなくなりました。優勝はなくなったものの、残り２試合意地を見せたいところですね。
＜スタメン＞
【先攻：國學院大】
①サード 綾
②ショート 小川（龍）
③ライト 川村
④レフト 瀬戸
⑤セカンド 中山
⑥ＤＨ 山本（ダ）
⑦センター 青木
⑧ファースト 戸堀
⑨キャッチャー 福永
先発ピッチャー 上出（写真下）
【後攻：立正大】
①ショート 奈良間
②ＤＨ 花嶋
③センター 高橋（翔）
④ファースト 米田
⑤キャッチャー 立松（由）
⑥レフト 比留間
⑦サード 宮崎
⑧セカンド 風岡
⑨ライト 阿部
先発ピッチャー 倉田（写真下）
＜試合概況＞
先手を取ったのは國學院。初回、２番小川（龍）がヒットで出塁すると、４番瀬戸が右中間スタンドに運ぶ２ラン本塁打を放ち先制します。
その裏、立正もすかさず反撃。２番花嶋が二塁打を放つと３番高橋（翔）が適時打を放ち、１点を返します。
さらに４番米田もヒットを放ちチャンスを広げますが、５番立松（由）がセカンドゴロ併殺に倒れ、同点のチャンスを逃します。
國學院は３回表、２死から３番川村のヒットと四球でチャンスを作ると５番中山がライトに適時打を放ち、１点を追加し立正先発の倉田をＫＯします。
追いつきたい立正は６回裏、２本のヒットと四球で２死満塁としますが、代打杉下（海）が三振に倒れまたもやチャンスを逸します。
立正は７回からエース糸川をリリーフに投入、試合の流れを引き寄せようと試みます。
しかし糸川は８回、無死から川村、瀬戸に連打を浴び無死１・２塁のピンチを作ります。打順は５番の中山という場面でしたが、立正守備陣にビッグプレーが生まれます。中山の三塁線へのゴロを処理したサード宮﨑が落ち着いて三塁ベースを踏むと、２塁、１塁と転送され鮮やかな三重殺が成立、試合の流れが立正に傾きそうな雰囲気が出てきます。
するとその裏、國學院２番手の諸見里に対し、３番高橋（翔）のヒットと四球で１死１・２塁のチャンスを作ります。この場面で５番立松（由）の打球はセカンドへの内野安打、満塁にチャンスが広がったかと思われましたが、２塁走者高橋（翔）が３塁をオーバーランし、三本間で挟殺。そのあと敵失で１点は返しましたが、ちぐはぐな攻めになってしまいました。
この攻撃で再び試合の流れが國學院に傾いたか、９回表伏兵に一発が出ます。
この試合ここまで３三振だった８番戸堀がレフトスタンドにソロ本塁打を叩き込み再びリードを２点に広げます。
負けられない立正はその裏、敵失などもあり２死満塁の場面を作り打順は４番の米田。一打同点、長打が出れば逆転サヨナラという場面でしたが、米田の打球はピッチャーへのライナーに終わり試合終了。國學院が４－２で立正を降しました。
＜注目選手など雑感＞
國學院が優勝が消えたものの、意地を見せ立正を２本の本塁打で破りました。
試合を作ったのは先発の４年生右腕・上出。
特徴的なテークバックが印象的な右腕は、１４０キロ台前半の直球を中心に丁寧な投球で７回を１失点の好投。プロ志望届を提出も指名漏れの悔しさを晴らす好投でした。先発として試合を作る能力は高い投手だと思いますので、社会人で決め球となるような武器を磨いて２年後の指名を目指してもらいたいです。
打線では３番川村、４番瀬戸の３年生コンビがそれぞれマルチヒットと結果を出しました。
先制２ランの瀬戸はパンチ力のあるところを見せ、３番の川村も逆方向にシュアな打撃で４年生になる来季の活躍にも期待できそうです。
敗れた立正は先発の倉田が試合を作れず、打線も２度の満塁のチャンスを活かせず１１残塁と痛い星を落としました。
そんな中で印象に残ったのは３番の主将高橋（翔）。
３安打１打点１盗塁をマークし打線を引っ張りました。おそらく社会人に進むと思いますが、こういった俊足巧打の選手はどのチームでも重宝されそうですね。
投手陣では２番手で登板した２年生の門馬が３回１／３をノーヒット２奪三振の好投で、エースの糸川につなぎました。
立正は糸川、渡部、倉田と投手陣を支えてきた４年生が卒業するので、来季は門馬が投手陣の柱になっていくのではないでしょうか？藤岡中央高時代にも好投手として評判だった投手のさらなる成長に期待したいですね。
國學大２０１０００００１＝４
立正大１００００００１０＝２
（國）○上出、諸見里－福永
（立）●倉田、門馬、糸川－立松（由）
【本塁打】（國）瀬戸、戸堀
【二塁打】（立）花嶋、風岡
