11月も終わりに近づき、NPBから戦力外通告を受けた選手たちの進路が明らかになってきました。現役生活に区切りをつけ野球から離れる選手、アカデミーコーチなどの球団職員に転じる選手がいる中で次の選手たちの進路に目が留まりました。

 

・元ライオンズ 松本直晃

・元スワローズ 沼田拓巳

・元ドラゴンズ 杉山翔大

・元ドラゴンズ 亀澤恭平

・元ベイスターズ 松尾大河

・元スワローズ 比屋根渉(今年は大和高田クラブに所属)

 

彼らが新天地に選んだのは沖縄県初のプロ野球チームとして来年から活動を開始する「琉球ブルーオーシャンズ」。

このチーム、どこの独立リーグに所属するのかと思ったら、リーグには所属せず将来NPBが参入枠を拡大した時に加盟することを目標に置いているとのことで、NPBの二軍や三軍、ほかの独立リーグチーム、そして台湾のチームとの交流戦を行うという計画のようです。

GMには元イーグルス監督の田尾安志氏、監督にかつてのマリーンズのエース清水直行氏、コーチには元ホークスの「日南学園コンビ」寺原隼人氏、井出正太郎氏が就任という首脳陣になるようです。

 

さて、ここでふと思ったのが琉球ブルーオーシャンズの目標とするNPBが参入枠を拡大というのは果たして現実味があるのでしょうか?日本の国土、市場規模を考えると現行の12球団で飽和状態のような気はしますが、沖縄のような地方都市にエクスパンションを行うことは現在のJ1からJ3までの三部構成で39都道府県に55クラブが加盟しているJリーグや、二部制で29都道府県に36クラブが加盟しているバスケットボール・Bリーグの事例がありますので、「おらが街のチーム」としてのニーズはありそうな気がします。エクスパンションがありかなしかと言う二択となったら筆者的には「あり」だと思います。

 

思えば筆者が子供のころの1988年(昭和63年)のプロ野球12球団のフランチャイズは

 

東京…読売ジャイアンツ、ヤクルトスワローズ、日本ハムファイターズ

神奈川…横浜大洋ホエールズ、ロッテオリオンズ

埼玉…西武ライオンズ

愛知…中日ドラゴンズ

大阪…近鉄バファローズ、南海ホークス

兵庫…阪神タイガース、阪急ブレーブス

広島…広島東洋カープ

 

と京阪神に集中していましたが、この年のオフに南海ホークスがダイエーに売却され福岡に移転し「福岡ダイエーホークス」が誕生。(その後福岡ソフトバンクホークスに)

1992年には「テレビじゃ見れない川崎劇場」なんてキャッチフレーズを掲げたりしていたロッテオリオンズが千葉に移転し「千葉ロッテマリーンズ」に名称変更。

2003年オフにはファイターズが札幌に移転し「北海道日本ハムファイターズ」に。

2004年には近鉄バファローズの消滅、オリックスブルーウェイブとの合併に端を発する「球界再編問題」で約50年ぶりにNPBに新規参集し、仙台にフランチャイズを置いた「東北楽天ゴールデンイーグルス」が誕生するなど、NPB球団のフランチャイズは地方に拡大していきそれぞれの地で根付いていきました。これは筆者が子供のころには想像がつかなかった状況ですね。

 

一方でNPBのフランチャイズではない地方には2005年に四国4県を舞台とした「四国アイランドリーグ」、2006年には北信越地方を中心とした「BCリーグ」といった独立リーグが誕生し、それぞれの地区でファンを開拓していますが今年もBCリーグ福井球団が経営難に陥り存続危機となるなど所属チームの中には苦しい経営環境にさらされているところもあります。

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「興行として継続することの難しさ」 

「【私見】独立リーグ球団の生き残り策」

 

実際問題現行のNPB12球団の「ムラ社会」意識ではそうそうたやすくエクスパンションとはいかないと思いますが、仮に琉球が加盟するエクスパンションが起こったとした場合の筆者の「妄想」を以下に記します。

 

・エクスパンションは琉球を含め4球団で16球団制。

・琉球以外の3球団のフランチャイズは現行のBCリーグ、四国アイランドリーグを発展解消する形で次の3都市に新球団を置く。

 四国→松山

 北陸→富山or石川

 北関東→宇都宮

・既存12球団を含め4地区に割り振る。

 

 北地区・・・ファイターズ、イーグルス、ライオンズ、北関東

 東地区・・・ジャイアンツ、スワローズ、ベイスターズ、マリーンズ

 西地区・・・タイガース、ドラゴンズ、バファローズ、北陸

 南地区・・・ホークス、カープ、四国、琉球

 

 こんな地区割りはどうでしょう?あくまでも筆者の妄想ですが…。

 

筆者にこんな妄想を抱かせたNPB新規参入を目指すという琉球ブルーオーシャンズの動向に注目したいですね。どんな球団になるんでしょうねぇ。