富山県富山市の富山大学に隣接した五福公園内にある1950年開場の県営球場で、富山県内に現存する球場では最古の野球場です。

開場以来、高校野球や社会人野球などのアマチュア野球の公式戦が行われたほかプロ野球の公式戦も開催され、特に読売ジャイアンツの創始者で「プロ野球の父」と言われる正力松太郎氏の出身地が富山ということもあり隔年でジャイアンツ主催の公式戦(北陸シリーズ)が行われていた他、秋には日米野球も開催されていました。

球場設備は県営球場らしくよく整備されたフィールドで、2014年からの改修でフィールドが公認野球規則の基準を満たした広さに拡張され、スコアボードも改修されたそうです。

一方で観客席は「昭和の香り」が漂っており、ベンチシートのスタンドにコンクリートの外観のエントランスなど何とも言えない雰囲気です。球場正面に縦書きされた球場名も印象的です。一方で自立式の金網のバックネットは視認性がイマイチでこのあたりは古い野球場であることを示してますね。

1992年に富山市民球場(アルペンスタジアム)が完成してからはNPB公式戦の試合は行われていませんが、高校野球などのアマチュア野球やBCリーグ富山サンダーバーズの公式戦などでまだまだ活躍の場の多い野球場です。古き良き雰囲気を残しつつ、現代のニーズに合わせた改修を行いいつまでも活躍してほしい野球場だと思います。

 

【所在地】富山県富山市五福五区1942(五福公園内)

【球場データ】両翼:98m 中堅:122m 内野:土 外野:天然芝 スコアボード:電光掲示板 照明:なし 収容人員:20000人

【アクセス】富山地方鉄道富山市内軌道線・大学前電停下車後徒歩約3分