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7月28日に倉敷マスカットスタジアムで行われた高校野球岡山大会準決勝、岡山学芸館高×東岡山工高の観戦記です。
昨年の秋の岡山大会王者の岡山学芸館は下級生時からマウンドを守る右腕・金村、左腕倉川のWエースを擁し、3年ぶりの甲子園出場を狙います。
対するはノーシードから勝ち上がってきた公立の東岡山工。3回戦でAシードの関西、準々決勝でBシード岡山商大付と立て続けに破り今大会の台風の目になっています。3校目の「シード喰い」で決勝進出を果たせるでしょうか?

<スタメン>
【先攻:東岡山工高】
①レフト   上田
②サード   藤森(勝)
③セカンド  山本
④キャッチャー大崎
⑤ファースト 藤田
⑥センター  藤森(大)
⑦ピッチャー 石橋(写真下)
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⑧ライト   重友
⑨ショート  長田

【後攻:岡山学芸館高】
①ショート  知念
②センター  新田
③ファースト 倉川
④ピッチャー 金村(写真下)
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⑤セカンド  那覇
⑥ライト   福原
⑦キャッチャー北木
⑧サード   野原
⑨レフト   金城

岡山学芸館はWエースの金村、倉川が打っても3・4番に座りチームの中心になっています。金村は今や「絶滅危惧種」になりつつある「エースで4番」、その実力はいかに?
対する東岡山工の選手の事前情報はなし。波に乗ったチームがどんな戦いを見せるのか?
この両チーム、春の大会で直接対決しておりその時は3-2の接戦を岡山学芸館が制しています。

<試合概況>
初回、岡山学芸館の強烈な先制パンチが入ります。
四球とエラーで1死1・2塁の場面で打席に入った4番の金村の打球はレフトスタンドに飛び込む3ラン本塁打となり、学芸館が3点を先制します。
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4回にも1点を加えた学芸館は5回裏、1番知念の二塁打を足がかりに那覇、北木、野原の適時打などで4点を加えリードをコールド要件を満たす8点に広げます。
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しかし、東岡山工が意地を見せます。
6回表この回からマウンドに上がった学芸館2番手倉川から代打草加、1番上田の連打でチャンスを掴むと2番藤森(勝)が右中間を破る適時三塁打を放ち、2点を返します。
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この回敵失でもう1点を返した東岡山工は8回にも学芸館3番手の薗を攻め3番山本の適時二塁打と途中出場の横山の適時二塁打で2点を返します。
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さらに1死3塁の場面で学芸館ベンチはたまらずレフトに回っていた金村を再登板させ、後続を斬りピンチを切り抜けます。
ピンチを切り抜けた学芸館はその裏敵失で1点を加え勝負ありと思われましたが、東岡山工も食い下がります。
9回表1死後草加、上田の連打で1死1・2塁と金村を攻めたてますが、後続が討ち取られ試合終了。岡山学芸館が東岡山工の粘りをかわし、決勝進出を決めました。

<注目選手など雑感>
岡山学芸館の金村が「エースで4番」の実力をいかんなく発揮しました。
打っては先制の3ラン、投げては先発で5回無失点。一旦マウンドを譲ってからの再登板でも1回2/3を無失点と合計6回2/3を無失点、10奪三振の好投。
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投げては140キロ前後の直球を軸にストライク先行の投球で安定感抜群、打っては腰の据わったバッティングに加えセフティーバントを決めるなど身体能力の高さを感じさせました。
ただ、学芸館としては試合途中で金村を再登板させてしまったことは想定外でしたね。台風の影響で決勝戦が中1日空いたとはいえ、疲労の度合いが気になります。
そうなるとWエースの一角でこの試合では打者3人に3連打で降板となった左腕倉川の役割が大きくなってきそうです。
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創志学園との決勝戦での投手起用がどうなるのか注目ですね。倉川は3番打者としてのバッティングにも期待したいです。
敗れた東岡山工は一方的な展開から盛り返し、ノーシードから勝ち上がってきた勢いを感じさせる試合ぶりでした。
3番の山本は2安打に加え、学芸館バッテリーの隙を突き三盗を決めるなどセンスの良さを感じさせるプレーを見せました。
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3校目のシード校喰いはなりませんでしたが、普通の県立校でもここまでできるということを見せ、今年の岡山大会を盛り上げたことは間違いありませんね。新チームでも強豪私立を脅かす戦いに期待したいですね。
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東岡山工高 000003020=5
岡山学芸館高30014001x=9
(東)●石橋、大原、大森ー大崎
(学)○金村、倉川、薗、金村ー北木
【本塁打】(学)金村
【三塁打】(東)藤森(勝)
     (学)野原
【二塁打】(東)山本、横山
     (学)知念

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