今回の記事も今年の野球観戦記のまとめ記事になります。
昨年もやりましたが、観戦した試合での各チームのラインアップを集計し、打順とポジションの相関性という着眼点でまとめてみたいと思います。
サンプル数
今年観戦した試合は85試合。のべ170通りのラインアップ。
そのうちDH制を使用しているサンプルは118件。ピッチャーが打順に並んだサンプルは52件。
また打順を上位打線(1番から3番)、中軸(4番から6番)、下位打線(7番~9番)の3つの比率を算出し、指標としました。
ではポジション別に見ていきましょう。
※丸数字は打順。
●ピッチャー
①0 ②0 ③5 ④3 ⑤1 ⑥0 ⑦2 ⑧14 ⑨27
上位打線比率 9.6%
中軸比率 7.7%
下位打線比率 82.7%
サンプル数52件のうち、高校野球が36件となります。昨年の記事でも「エースで4番」は絶滅危惧種と書きましたが今年の観戦試合で4番ピッチャーを務めたのは3件とほぼ横ばい。
そのうち1人は大阪桐蔭高のプロ注目背番号6の根尾(写真下)だったので純粋な「背番号1で4番ピッチャー」は2人でした。


●キャッチャー
①1 ②2 ③12 ④7 ⑤18 ⑥14 ⑦27 ⑧61 ⑨28
上位打線比率 8.8%
中軸比率 22.9%
下位打線比率 68.3%
昨年の記事でも触れましたが近年打てるキャッチャーが少ないという傾向が今年も表れました。下位打線比率は7割弱となり捕手の「専守防衛化」は変わらなそうです。
そんな中で打てるキャッチャーとして期待できそうなのが、夏の甲子園大会新記録の6本塁打を放ち、カープからドラフト1位指名を受けた中村奨成。


●ファースト
①2 ②10 ③13 ④59 ⑤23 ⑥27 ⑦22 ⑧13 ⑨1
上位打線比率 14.7%
中軸比率 64.1%
下位打線比率 21.2%
ファーストは昨年同様強打者が多いイメージですが今年も4番に座ったケースが59件と全ポジションで最多となりました。中軸比率も64.1%と高い結果になりました。
●セカンド
①20 ②46 ③13 ④4 ⑤9 ⑥12 ⑦21 ⑧14 ⑨31
上位打線比率 46.5%
中軸比率 14.7%
下位打線比率 38.8%
セカンドもほぼイメージ通り。2番と9番が全ポジションで最多という結果。昨年は3番を務めたセカンドが21件あり、スワローズ山田の影響で強打のセカンドが増えてくるかなと思いましたが、今年の結果で急激に増えてはいなかったですね。そんな中で大阪桐蔭高の山田が大型セカンドとして注目できそうですが、複数ポジションをこなす選手が多い大阪桐蔭高だけに春のセンバツで山田がそのままセカンドを守るかにも注目です。

●サード
①12 ②16 ③24 ④12 ⑤24 ⑥33 ⑦22 ⑧14 ⑨13
上位打線比率 30.6%
中軸比率 40.6%
下位打線比率 28.8%
昨年の記事でもサードの打順が全打順にまんべんなく散らばっているという感想を書きましたが、今年も同様で全ポジションで唯一各打順10件以上ありました。6番では全ポジションで最多の33件ありました。
近年NPBでサードのスーパースターが減り、サードのレギュラーを固定できていないチームがあるなど「サードの小粒化」が進んでいる印象がありましたがこの打順の散らばり具合を見るとなんとなくそれがわかる気がしますね。
●ショート
①36 ②35 ③16 ④12 ⑤7 ⑥11 ⑦16 ⑧17 ⑨20
上位打線比率 51.2%
中軸比率 17.6%
下位打線比率 31.2%
ショートもほぼイメージ通りで1・2番の比率が高い一方でセカンド同様に中軸に座る比率は低めという結果になりました。
●レフト
①26 ②24 ③23 ④30 ⑤22 ⑥17 ⑦15 ⑧7 ⑨6
上位打線比率 42.9%
中軸比率 40.6%
下位打線比率 16.5%
外野手の中でも強打者だけど守備にやや難があったり、俊足でなかったりする選手が守るポジションというイメージのレフトもイメージ通りの結果。4番に座ったのは全ポジションで2位の30件。下位打線比率はDHを除くと全ポジションで最少という結果になりました。
この結果から推測するに、「打てるキャッチャーの減少」「サードの小粒化」の傾向にも連動すると思うのですが、これらのポジションでバッティングのいい選手がレフトへコンバートされる傾向が強いのでは?現役ではベイスターズの筒香がそうですし、さかのぼればライオンズ・ドラゴンズで活躍した和田一浩なんかもそうですよね。
先述のレフトの選手のイメージにぴったりなのが慶大からイーグルスに指名された岩見。

●センター
①42 ②27 ③26 ④3 ⑤8 ⑥11 ⑦17 ⑧9 ⑨27
上位打線比率 55.9%
中軸比率 12.9%
下位打線比率 31.2%
広い守備範囲で俊足のイメージがあるセンターは1番と3番が全ポジションで最多。上位打線比率も全ポジションでトップである一方で、中軸比率はピッチャーを除いて最少と際立った結果になりました。
●ライト
①19 ②9 ③25 ④16 ⑤19 ⑥20 ⑦20 ⑧18 ⑨14
上位打線比率 31.2%
中軸比率 38.2%
下位打線比率 30.6%
イチローの登場で強肩・巧打の選手をライトに起用するのが近代野球のトレンドになっていますが、比率でみると意外と打順はまんべんなく散らばっている印象ですね。5番、6番に起用される選手が多いのも左投げ左打ちの強打の選手が多いのかなという印象がありますね。
●DH
①12 ②1 ③13 ④24 ⑤29 ⑥25 ⑦8 ⑧3 ⑨3
上位打線比率 22.0%
中軸比率 66.1%
下位打線比率 11.9%
DHは「打つのが仕事」だけに中軸比率は全ポジションで最多、下位打線比率は最少とこちらもイメージ通り。学生野球や社会人野球では同じポジションで力のある選手が複数いる場合、どちらかがDHに回るケースが見られましたね。1件だけ2番に座ったDHのケースは3月に観戦した社会人野球オール広島のもの。(https://blogs.yahoo.co.jp/igechan22/14454668.html)各チームの主力選手が集まったための結果かなと思います。
結果としては昨年の結果から大きな動きはありませんでしたが、今後変化が生まれるでしょうかねぇ。また来年もデータを収集してみたいと思います。