

昨日、この夏に行われる都市対抗野球の代表の32チームが出揃いました。毎年恒例の(?)大会展望は組み合わせ抽選、補強選手の確定、および都市対抗前最後のJABA日本選手権対象大会の北海道大会が終了した段階で行うこととし、出そろった32チームの顔ぶれをまとめてみたいと思います。
【推薦出場】
●大阪市・日本生命 14年連続58回目
昨年の覇者、日本生命は推薦出場で予選は免除。出場チーム最長の14年連続、そして最多の58回目の出場です。連覇達成なるかが注目ポイントですが、推薦出場ゆえ補強選手を取れないのがどう出るか?
【北海道】
●札幌市・JR北海道 2年連続13回目
北海道からはJR北海道が他チームを圧倒して2年連続のドーム行きの切符を手にしました。今年はJABA四国大会で日本生命を破っており、ベスト4に進出した2007年以来の大会2勝以上を狙いたいところです。
【東北】
●山形市・きらやか銀行 初出場
●仙台市・七十七銀行 2年ぶり11回目
昨年の代表JR東日本東北、日本製紙石巻が揃って予選敗退となった東北地区。奇しくも2チームとも銀行のチームが出場することになりました。
第1代表で初出場となったきらやか銀行は山形県勢としても1950年の山形ハッピーミシン以来66年ぶりの出場だそうです。初めての都市対抗でどのような戦いぶりを見せてくれるでしょうか?
2年ぶり出場の七十七銀行も2009年以来の勝ち星を狙います。
【北信越】
●長野市・信越硬式野球クラブ 2年連続22回目
北信越からはNTT信越の流れをくむクラブチーム、信越硬式野球クラブが2年連続の切符。クラブチームと言えども昨年の都市対抗では日立製作所を破り1勝をマークするなどその実力は侮れません。
【北関東】
●日立市・日立製作所 2年連続35回目
●鹿嶋市・新日鐵住金鹿島 3年ぶり16回目
北関東からは2年連続の日立と復活出場の新日鐵住金鹿島。
過去34回の出場を誇りながらも最高成績は2回のベスト4と優勝のない日立。今年は地元の日立市長杯を優勝し、北関東予選でも第1代表の座を勝ち取りました。ルーキーの菅野、田中(俊)がレギュラーとして機能したことが好調の要因ですが、脇を固めるベテラン勢も健在で創部100周年での悲願の初優勝を狙いたいところ。
高校野球ファンには懐かしい取手二高の全国制覇の際に決勝ホームランを打った中島彰一監督が復帰し3年ぶりの復活を果たした新日鐵住金鹿島も都市対抗の最高成績は3回のベスト4.どちらが先にベスト4の壁を破り黒獅子旗に近づけるか?
また両チームとも元プロの投手(日立・・・山本(元ライオンズ。写真下)、荻野(元マリーンズ) 鹿島・・・玉置(元タイガース))が所属しており、彼らの投球にも注目ですね。

●さいたま市・日本通運 2年連続41回目
●君津市・新日鐵住金かずさマジック 2年ぶり11回目
●千葉市・JFE東日本 2年ぶり22回目
今大会は出場枠が「3」に増えた南関東。昨年そろって涙をのんだ千葉勢が復活し、一方でHondaが予選敗退となり、連続出場記録が12年で途切れました。
第1代表の日本通運は2013年、2014年と2年続けて出場を逃した後の連続出場。ルーキーの北川(写真下)のバッティングに注目です。

第2代表で2年ぶりの出場を決めたかずさマジックは予選ではコーチ兼任で社会人に復帰した元マリーンズの渡辺俊介の好投でドーム行きの切符を手にしました。2013年には日本選手権を制していますが、都市対抗は2度のベスト4が最高成績。渡辺俊介に頼らず若手選手たちが発奮することで初の黒獅子旗を狙いたいところ。
第3代表のJFE東日本は2002年以降偶数年には必ず都市対抗の切符を手にしているというジンクスが今年も生きていました。略称から「難関」とも呼ばれる南関東を生き抜いた勢いで上位を狙いたいところです。
【東京】
●東京都・JR東日本 7年連続19回目
●東京都・NTT東日本 2年ぶり40回目
●東京都・東京ガス 4年連続19回目
今年は1枠減となった東京地区。昨年の代表セガサミー、明治安田生命が予選敗退する中「インフラ系」の3チームがドーム行きの切符を掴みました。
第1代表のJRは7年連続の出場。2011年以来の黒獅子旗を目指します。投手陣は田嶋(写真下)に加え、予選では高卒3年目右腕の板東(写真下)が東京ガス戦で山岡を向こうに回し好投し勝利に貢献するなど投手陣は盤石。カギは打線の奮起と不可解な継投が発生しないかにかかっていそう…。


第2代表のNTTは2年ぶりの復活出場。予選では延長戦の連続という激闘を制した勢いを本大会でも見せたいところ。JABAベーブルース杯では決勝でドラゴンズに敗れたものの準優勝。実力は十分にあるチームだと思います。
第3代表の東京ガスは何と言ってもドラフト解禁年となった山岡(写真下)の投球に注目です。

チーム自体もJABA四国大会を制しており、決して山岡だけのチームではないところを本大会でも見せたいところですね。
【西関東】
●横浜市・三菱日立パワーシステムズ横浜 2年ぶり8回目
●川崎市・東芝 8年連続38回目
実質企業チーム3チームの三つ巴の争いとなる西関東は今年はMHPS横浜が連勝であっさりと第1代表を決め、JX-ENEOSが予選敗退という波乱含みの結果となりました。
第1代表のMHPS横浜は今までENEOS、東芝の壁に阻まれることが多かったですが、今年はJABA大会で2回ベスト4に進んでいるなどチーム力がついてきているようです。26回の優勝回数を誇る神奈川県を含む西関東地区の第1代表にふさわしい戦いができるでしょうか?
第2代表の東芝は会社が不正会計問題でゴタゴタしているだけに2010年以来の優勝で明るい話題を届けられるか?投手陣が高卒3年目の谷岡、高卒2年目の善が中心のようですが若さの勢いで上位進出を狙いたいところです。
【東海】
●春日井市・王子 2年連続15回目
●鈴鹿市・Honda鈴鹿 2年ぶり21回目
●豊田市・トヨタ自動車 2年連続18回目
●浜松市・ヤマハ 2年連続39回目
●大垣市・西濃運輸 3年連続35回目
●名古屋市・三菱重工名古屋 4年連続25回目
JABA静岡大会の覇者、東邦ガスが予選敗退する例年通りの厳しい戦いとなった東海地区。
第1代表の王子は昨年4強のチームからプロに進んだ船越、西川(ともにカープ)が抜けましたが、昨年4強の原動力近藤(写真下)が残り、2004年以来の黒獅子旗を狙います。

第2代表のHonda鈴鹿は大学日本代表クラスの選手を大量補強した成果か2年ぶりの出場。JABA長野大会を制しており、1994年以来の黒獅子旗を奪えるか?
第3代表のトヨタも藤岡(写真下)、北村、河原などの大型補強でJABA岡山大会を制覇。優勝候補の一角となるでしょうね。日本選手権は4回制していますが、都市対抗は準優勝が最高成績。悲願の黒獅子旗奪取なるでしょうか?

第4代表のヤマハは近年全国大会での上位進出を果たせていませんが1990年以来の優勝を狙います。
一昨年の覇者、西濃運輸は第5代表でのドーム切符。2年前の旋風を再びとなるでしょうか?
第6代表は一昨年、昨年に続いて三菱重工名古屋が最後の切符に滑り込み。その勝負強さをドームでも発揮できるでしょうか?
【近畿】
●京都市・日本新薬 3年連続33回目
●神戸市・高砂市・三菱重工神戸・高砂 3年連続33回目
●大阪市・NTT西日本 2年連続27回目
●門真市・パナソニック 2年ぶり50回目
●大阪市・大阪ガス 4年連続23回目
昨年大躍進だった近畿勢。今年は日本生命が予選免除のため、結果的には常連チームが出場チームに名を連ねました。
大型補強でスポニチ大会を制し、万年優勝候補から脱したい日本新薬が見事に第1代表の座を手に入れました。ルーキーたちの活躍だけでなく、ベテラン左腕榎田(写真下)らの経験値が加われば悲願の黒獅子旗が近づくのではないでしょうか?

第2代表の三菱重工神戸・高砂はエース守安(写真下)頼りの投手陣の奮起が上位進出のカギになりそう。

第3代表NTT西日本は昨年は都市対抗、日本選手権ともにベスト8止まり。もう一つ、二つ上を狙いたいところ。
第4代表パナソニックは第1代表決定トーナメント初戦でクラブチームに敗退する苦しいスタートになったものの、そこから盛り返し2年ぶりのドーム切符。50回目の出場で初の黒獅子旗を狙います。
昨年本大会準優勝の大阪ガスは苦しんで苦しんで最後の切符を手にしました。昨年準優勝の原動力になった酒居の復調がカギになりそうです。
【中国】
●広島市・JR西日本 2年ぶり2回目
●福山市・倉敷市・JFE西日本 5年連続9回目
昨年の本大会4強でJABA京都大会の覇者・三菱重工広島、日本選手権4強の伯和ビクトリーズが予選敗退し小波乱となった中国地区。
第1代表のJRは元プロの藤澤、加賀美などを補強した成果が出たか2年ぶりの出場でまずは初勝利を狙います。ルーキーながら中軸を任される田村(写真下)のバッティングに注目です。

第2代表のJFE西日本は今年3試合観戦していますが、クラブチーム相手に大苦戦したかと思えば第2代表決定戦では三菱の鮫島を打ち崩すなど、正直強いのか弱いのかよくわからないチーム。アラサーのベテランたちの踏ん張りが出場に繋がったと思いますが、若手の奮起で上位進出を狙いたいところです。
【四国】
●高知市・四国銀行 3年ぶり18回目
四国からは四国銀行が3年ぶりの復活。2007年以来の1勝を狙いますが、他地区との実力差は大きいか?
【九州】
●大津町・Honda熊本 2年ぶり10回目
●北九州市・JR九州 7年連続19回目
●福岡市・西部ガス 2年連続2回目
4月の熊本地震の影響を大きく受けた九州勢。4月中のJABA大会の出場辞退やホスト役となるはずだったJABA九州大会も延期になるなど実戦経験不足がある中、出場を決めたのがこの3チーム。
第1代表の座を射止めたのは被災地熊本のHonda熊本。会社も甚大な被害を受けた中での都市対抗出場は被災地に勇気を与えることでしょう。荒西(写真下)などの投手陣の踏ん張りで本大会でも活躍したいところ。なお、補強選手についてはまだ未発表ですが、惜しくも予選で敗れた鮮ど市場ゴールデンラークスから召集する方針のようで「オール熊本」で東京ドームに臨むことになりそうです。

第2代表のJR九州は7年連続の出場。ただしここ3年は初戦敗退が続いており、まずは1勝を目指したいところ。
第3代表の西部ガスは昨年の初出場から2年連続での出場。熊本地震の対応でJABA京都大会を出場辞退したハンデを乗り越えた出場は価値あるものだと思います。今後常連チームになるためにもまず1勝、そして「さいぶ」と正しく読んでもらえるくらい知名度を上げたいところですね。
ENEOSや富士重工、Hondaなど近年の社会人球界をリードしてきた強豪の予選敗退は少々さびしいですが
32チームの熱戦に期待したいですね。さあ、組合せと補強選手がどうなるかなぁ。