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鳥取県米子市の米子城跡に整備された湊山公園内に設けられた1953年開場の米子市営の野球場です。
開場当時は鳥取県初の本格的野球場だったようで、高校野球やアマチュア野球だけでなくプロ野球の公式戦の開催実績もあるそうです。高校野球では各種主要大会の舞台として活躍し、この球場で倉敷商の星野仙一や岡山東商の平松政次など、のちにプロに進んで活躍する名投手もこの球場のマウンドに立っています。特に星野仙一の場合は当時一県一代表の時代ではなかったため、この球場で行われた鳥取代表との代表決定戦である東中国大会の決勝戦で敗れ甲子園への道を断たれたそうです。
1990年に同じ市内の東山公園内に米子市民球場(http://blogs.yahoo.co.jp/igechan22/13974215.html)が完成したため、市内のメイン球場の役割を譲り、また周辺道路へのボールの飛び出しなどの危険性から現在では軟式野球やソフトボールでの使用がメインとなっています。
球場設備ですが、両翼92m、中堅119mという公営球場としてはごく平均的な広さで、パネル式のスコアボードを有しています。
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観客席は土盛りで城跡にある球場らしく(?)石垣風の段差が付けられています。
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この観客席に入っていくための入口はトンネルになっていてなかなか風情がある構造になっています。ただ、古い球場らしくトンネルの天井は非常に低く、身長182cmの筆者には天井に頭がぶつかりそうでした。
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このような球場の外観や年季の入ったスコアボードなどの朽ちた感じが城跡にある野球場といった趣を見せています。
近年では設備の老朽化と、2006年に米子城跡が国の史跡に指定されたこともあり米子市が米子城跡を史跡公園として整備する計画を本格化させており、この球場の廃止の可能性もあるようです。確かに施設は老朽化していますが、風情のある球場だけに何とか残すことができないものかなと思ってしまいます。
 
【所在地】鳥取県米子市久米町63-1
【球場データ】両翼:92m 中堅:119m 内野:土 外野:天然芝 スコアボード:パネル式 照明:なし 収容人員:13000人
【アクセス】JR山陰本線米子駅からバス路線あり
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