
3月26日に三原市民球場で行われた「第64回JABA松本瀧蔵旗野球大会兼第52回三浦芳郎旗野球大会」の1回戦、ツネイシ×JR西日本の観戦記です。
広島県の社会人野球シーズンの開幕を告げるこの大会ですが、広島県内を拠点とする社会人野球チーム7チーム(企業登録6チーム、クラブ登録1チーム)が参加しています。それぞれ大会回数が」分かれているということはもともとは別々に開催していた大会を同時開催にしたものなんですかねぇ。なんだか全日本プロレスの「三冠ヘビー級王座」みたいに感じてしまうのは筆者だけでしょうか(笑)。大会名に名を残している松本瀧蔵氏は戦後の野球復興に尽力された功績から、今年1月には野球殿堂入りが発表された人物なので、それぞれ分離して春秋に分けて開催してもいいのではないかと思ってしまいます。
さて、今年に入って筆者がオープン戦を観戦している両チームですが、公式戦での戦いぶりはどうなるのか注目の一戦です。
<スタメン>
【先攻:ツネイシ】
①ショート 永岡
②センター 北吉
③セカンド 奥田
④ライト 髙井
⑤レフト 山内
⑥ファースト 藤川
⑦キャッチャー 財満
⑧DH 斉藤
⑨サード 久保田
先発ピッチャー 山下(写真下)

①レフト 春原
②ファースト 林
③サード 藤澤
④ショート 田村
⑤ライト 松野
⑥センター 吉澤
⑦DH 蔵桝
⑧キャッチャー 石畑
⑨セカンド 石嵜
先発ピッチャー 佃(写真下)

ツネイシの9番サードとして発表された久保田はサウスポーのピッチャー。いわゆる昔懐かしの「偵察メンバー(アテ馬)」だったようで、1回裏の守備から下川がサードの守備につきました。
ツネイシはオープン戦で起用していたルーキーはこの日はスタメン出場なし。一方のJRは今季加入した新戦力から3番藤澤、4番田村、7番蔵桝の3人を起用し好対照のスタメンとなりました。
先発ピッチャーはツネイシが筆者の観戦したオープン戦で2試合で好投した山下と、JRは大卒2年目右腕の佃というマッチアップです。
<試合概況>
試合は予想外の展開となります。
先制したのはJR。2回裏ツネイシセカンド奥田のエラーを足がかりに走者を3塁まで進めると、9番石嵜がセンターへの犠牲フライを打ち上げ、この回JRがノーヒットで1点を先制します。


続く3回、2番林の四球と3番藤澤のヒットを足がかりに1死1・3塁とすると、5番松野の打球はショート後方への高~いフライになります。この打球をツネイシ守備陣が目測を誤ったか誰も触れずポトリと外野の芝生に落ちるラッキーなポテンヒットとなり1点を追加します。

そして4回裏にも3番藤澤に適時打が出て3点目を追加しリードを3点に広げると・・・

4番田村がライトオーバーの三塁打を放ちさらに2点を追加。

とどめは7番蔵桝が左中間を突破する二塁打を放ち、二者を迎え入れこの回一挙6点を奪う猛攻で試合を決定づけます。

この大量失点でツネイシが戦意喪失したか、続く5回裏に4つの四死球で押し出しを与えると、最後はツネイシキャッチャー財満のパスボールで10点目が入り、大会規定で5回コールドゲームが成立。企業チーム同士の対戦は予想外の大差となり、JRが大勝しました。
<注目選手など雑感>
JRの新戦力が見事なまでに機能し、JRが圧勝しました。
まずは3番の元ドラゴンズの藤澤。

この試合では2安打2四球1打点の全打席出塁。ポイントゲッターにも攻撃の起点にもなる活躍ぶりにJRにとっては大きな戦力アップになりそうです。
4番に座った大体大出身の田村も右方向への長打を放ち打点を稼ぎ、アピールに成功。先日観戦したオープン戦では1番を打っていましたが、この日の思い切りのいいバッティングを見ると中軸も任せられそうですね。

7番の法大出身の蔵桝も逆方向への長打で打点を稼ぐなど活躍。昨年都市対抗、日本選手権の2大大会出場を逃したチームにとって大きな戦力アップになりそうです。
攻撃陣の陰に隠れましたが、JR先発の佃は5回を毎回の6奪三振で零封。拓大時代はチームの一部昇格に貢献した鉄腕も大卒2年目のドラフト解禁イヤーとなるだけに、今季の活躍次第でドラフト候補に挙がってくるかもしれませんね。

敗れたツネイシは全くいいところがなし。先日観戦した三菱重工広島戦でも大敗したのに続き、同地区の企業チームに大敗を喫してしまい、悲願の都市対抗初出場への道のりは厳しそうです。この日出場のなかったルーキーたちを中心とした戦力アップは必須になりそうです。都市対抗予選までにどうチームを立て直していくでしょうか?
さて、この試合の概況に記した通り「ラッキーボーイ」的活躍を見せたのがJR5番の松野。

2本の高~く上がったフライが片やグラブにも触れずポテンヒット、もう1本は相手の落球を誘うなど、「ドカベン」の坂田三吉の「通天閣打法」を思い起こさせる打球でした。松野本人にとってはボールの下をこすってしまった本来のバッティングではなかったとは思いますが、あの打球の高さは長打力があることを感じさせてくれました。
さらに松野の最終打席ではこんな珍プレーが。
1球目の後に軸足の部分に違和感を感じた松野が主審にアピール。試合が中断され「発掘」作業がスタート。

最終的に掘り出されたのは1本の釘。


試合が中断されこんなものが発掘されるなんてまさに珍プレーですね。
ツネイシ 00000=0
JR西日本 01162×=10
【5回コールド】
(ツ)●山下、岡村、小野-財満
(J)○佃-石畑
【三塁打】(J)田村
【二塁打】(J)蔵桝
【打撃成績】
<ツネイシ>打数-安打-打点-盗塁-犠打飛-四死球-三振
(遊)永岡 3-1-0-0-0-0-1
(中)北吉 1-0-0-1-0-1-0
(二)奥田 2-0-0-0-0-0-1
(右)髙井 2-0-0-0-0-0-0
(左)山内 2-0-0-0-0-0-2
(一)藤川 2-1-0-0-0-0-1
(捕)財満 2-0-0-0-0-0-0
(指)斉藤 2-0-0-0-0-0-0
(三)久保田 0-0-0-0-0-0-0
三 下山 1-0-0-0-0-1-1
<JR西日本>打数-安打-打点-盗塁-犠打飛-四死球-三振
(左)春原 2-0-0-0-0-2-0
(一)林 0-0-0-0-2-2-0
(三)藤澤 2-2-1-0-0-2-0
走 今井 0-0-0-0-0-0-0
(遊)田村 4-1-2-0-0-0-0
(右)松野 3-1-2-0-0-1-1
(中)吉澤 2-0-0-0-0-1-1
(指)蔵桝 3-1-2-0-0-0-0
(捕)石畑 2-1-0-0-1-0-0
(二)石嵜 0-0-1-0-2-1-0
【投手成績】
<ツネイシ>投球回-失点-自責点-被安打-四死球-三振
山下 3.2-6-4-5-5-2
岡村 0.1-2-2-1-2-0
小野 0.2-2-0-0-2-0
<JR西日本>投球回-失点-自責点-被安打-四死球-三振
佃 5-0-0-2-2-6
