
7月26日に東京ドームで行われた都市対抗野球第9日目第1試合の観戦記です。
この日の始球式は一般公募で選ばれた「親子始球式」。第1試合は幼稚園年長さんの男の子がキャッチャー役のお父さんにストライクピッチ!
さて、この試合の対戦カードは初戦で近畿の強豪日本生命を破った東邦ガスと、同じく初戦のセガサミーとの関東勢対決を制した富士重工業の対戦です。東邦ガスの試合は都市対抗前のJRとのオープン戦以来(http://blogs.yahoo.co.jp/igechan22/12443502.html)、富士重工の試合は昨年の日本選手権前のやはりJRとのオープン戦(http://blogs.yahoo.co.jp/igechan22/11589435.html)以来の観戦となります。
<スタメン>
【先攻:富士重工業】
①ショート 日置
②ファースト 小杉
③センター 竹田
④ライト 林
⑤レフト 大熊
⑥セカンド 小川
⑦DH 二村
⑧キャッチャー 唐谷
⑨サード 船引
先発ピッチャー 小野(写真下)

【後攻:東邦ガス】
①ライト 荒川
②ショート 小野
③セカンド 南
④DH 山本
⑤ファースト 新村
⑥センター 宇津野
⑦サード 多木
⑧レフト 松下
⑨キャッチャー 鶴岡
先発ピッチャー 水田(写真下)

富士重工は初戦で完投勝利をおさめたルーキーの小野、一方の東邦ガスは初戦で好リリーフを見せた水田と両投手とも初戦で結果を残した投手を先発にたて、ベスト8進出を狙います。
<試合概況>
試合は両軍ともに走者を出しながらも得点を奪えない状況が続きます。
2回表、富士重工は2死から二村、唐谷に連打が出ますが9番船引がセンターフライに倒れ無得点。
2回裏、東邦ガスは2死2塁のチャンスを作り、8番松下の打球はセンター前に抜けるかという当たりでしたが、富士重工セカンド小川がよく止め走者は3塁にくぎ付けで無得点。3回裏にも三塁まで走者を進めますが、もう1本が出ません。
2回3回と東邦ガスがチャンスを逸するなかで4回表富士重工は2回の守備で好守を見せた6番小川がレフトスタンドに飛び込む本塁打で待望の先制点を奪います。

しかし富士重工先発の小野もピリッとせず4回裏も走者を背負いながらなんとかしのぐという展開。
5回裏にも先頭の小野に二塁打を打たれ、続く3番南は三振に斬りますが4番山本、5番新村と左打者が続く場面で富士重工ベンチが動き、リリーフに左腕の畠山を送ります。
畠山は起用に応え内野フライ2本に打ち取りピンチを切り抜けます。
すると6回表の富士重工はこの回先頭の2番小杉がレフトスタンドに飛び込む貴重な追加点となるソロ本塁打を打ち、リードを広げます。

さらに7回には東邦ガスサード多木の2つのエラーなどで満塁のチャンスを作ると3番竹田にセンターオーバーの走者一掃の三塁打がでて、リードを5点まで広げます。
このリードを6回からリリーフの石崎が守り、最終回は4番手飯野があっさり二死まで取りますが、ここで富士重工ベンチが「不可解」ともとれる継投策を取ったことで試合が大きく動きます。
2死走者なし、あと一人といった場面で富士重工ベンチは予選でも登板機会のなかったベテラン平井をマウンドに送ります。
しかし平井は2番小野、3番南に連打を浴び続く4番の山本の打球はライトスタンドへ。山本にとっては2試合連続となるホームランで2点差まで詰め寄ります。

富士重工ベンチは慌てて6番手に柳沢を投入しますが、5番新村の高く上がったフライを富士重工守備陣が見失い、センター前に落ちる二塁打となり、さらに6番途中出場の小林の痛烈なレフト前ヒットで新村が2塁から生還しついに1点差まで詰め寄ります。
長打が出れば同点、本塁打が出たら逆転サヨナラという場面で打者はこれまた途中出場のヤマハからの補強選手・栁。打球はいい角度で上がったと思われましたがライト林のグラブに収まり万事休す。東邦ガスの猛烈な追い上げも及ばず、富士重工が辛くも逃げ切り準々決勝に進出しました。
<目についた選手など雑感>
なんといっても勝ちはしたものの試合をややこしく(面白く?)してしまった9回の富士重工の不可解な継投に触れないわけにはいきません。
試合後富士重工・水久保監督が「選手に謝りたい」とコメントしたとおり継投ミスと責められても仕方ない内容。記事にありましたが(http://ama-baseball.mainichi.jp/kurojishi/news/20140727ddm035050122000c.html)10年連続出場の表彰も受けた35歳のベテラン平井に報いたいという親心だったのかもしれませんが、まさに「油断大敵」といった事例でしたね。
さてそんな中で印象に残った選手ですが、試合概況にも記したとおり2回裏の守備で好守を見せ、4回には先制本塁打を打った富士重工の小川(写真下)

先発小野の投球が不安定だっただけに2回の先制点を許さなかった好守は試合の流れを左右するビッグプレーだったと思います。
また6回からマウンドにあがった新日鐵住金鹿島から補強の右腕・石崎(写真下)

サイド気味から繰り出される力のあるストレートは筆者が確認した限りではMAX151キロ。51球投じたほとんどが140キロ台後半の力のあるストレートで変化球はスライダー系が数球あったのみ。力で東邦ガス打線を封じました。高卒6年目の投手ですが「こんな投手がまだいたのか!」といった衝撃を受けました。
敗れた東邦ガスですが、最終回の猛追はさすが今シーズンJABA日本選手権対象大会を2つ制した実力の片りんを見せつけました。先発の水田も本塁打2本に泣きましたが、全体的には悪くない投球だったと思います。(むしろ富士重工先発小野の方がヘロヘロでした…。)
そんな中で面白い存在になりそうな投手が最終回に登板した蒔野(写真下)

変則気味なフォームから繰り出すストレートは130キロ台前半とけっして速くないのですが、1イニングで2三振を奪う好投。非常に打ちづらい投手という印象ですね。この投手は関西学院大時代にJR東日本とのオープン戦で観ていましたが(http://blogs.yahoo.co.jp/igechan22/9672178.html)このときもJRの4番松本を3打席連続三振に斬るなど7回途中までJR打線を苦しめました。変則左腕という稀有な存在だけにリリーフとしてプロからの需要もあるのではと思いました。こうして大学時代のプレーを見ていた選手の成長を見れるのも社会人野球の楽しみでありますね。
富士重工業 000101300=5
東邦ガス 000000004=4
(富)小野、畠山、○石崎、飯野、平井、柳沢-唐谷
(東)●水田、六埜、長坂、小椋、蒔野-鶴岡
【本塁打】小川、小杉(以上 富)山本(東)
【二塁打】二村、竹田(以上 富)小野、新村(以上 東)
