今回は、

明日6/17に開催される本会議で使用する

反対討論の内容を、

ご紹介します。

 

討論の内容は、

予算特別委員会の内容よりも

 

より市民のみなさんに議会の議論の内容が

分かりやすいように書き換えました。

 

 

 

 

茨城県鉾田市では全市民を対象として、

 

一人3万円の商品券

配ろうとしています。

 

■5月24日の折り込みチラシの内容について

 

 

財政に関する資料は、このブログの財政課が

作ってくれた資料をご覧ください。

 

このブログの中から、資料をダウンロード可能です。

 

 

 

 

 

■本会議の反対討論の内容について

 

 
市民一人3万円の商品券配布事業である
 
地域振興券事業に対して、
 
私は、明日、反対します。
 
しかし、反対する理由がハッキリあります。
 

多くの議員が、長引くコロナ禍で

市民の生活支援、自立支援の必要性や

商工業者への経済対策の必要性は、理解しています。

 

しかし、

そのお金の使い方が違うという判断をしています。

 

これまで、6月定例会の一般質問や議案質疑、

そして、先日の特別委員会での議論の中で明らかになったことは

概ね次の7つのことだと感じております。

 

■1,一人3万円の商品券配布では、この状況を打破出来ないこと

■2,ピンポイントの支援が必要で、市民の状況分析をすべきこと

■3,経済効果が限定的で、予算の割に効果が低いこと

■4,新型コロナワクチン接種に全力を注ぐ方が、現状打破の効果が高いこと

■5,今までの事業を再検討して、実施することで対応可能だということ

■6,巨額の予算投入は、この災害の多い時代に将来に対して禍根を残すこと

■7,ほとんどの市民が金銭的な困窮をしている根拠が何も無かったこと

 
 
私の討論の原稿全文をこれから掲載します。
 
文書で欲しい方は、
こちらの写真からご覧になるか、
リンクからダウンロードして、ご覧下さい。
 
   
 
討論原稿のリンクはこちらから

 

■本会議の反対討論の全文掲載

 

議員番号5番 井川倫士です。

 

私は、議案第7号 令和3年度鉾田市一般会計補正予算(第4号)について、

反対の立場から討論致します。

 

このコロナ禍という近年では例を見ない状況の中で、

市議会議員の一人として、昨年来様々な事業実施の要望をして参りました。

 

困窮する市民や事業者が多数存在していることは承知しており、

コロナ対策の必要性については充分に理解しているからです。

 

しかし、市財源から約15億円投入する本事業に対して、

その効果の乏しさからこの事業実施に反対してきた議員の一人でもあります。

 

 

この反対の理由については、後ほどしっかりとお伝えしたいと思います。

 

 

今回の議案が上程されるまで、この1年、

現役で働く世代であり、保護者代表の一人として、

幾度となく市長に事業効果の乏しさ、代替案について、

提言、課題の指摘をしてきたところです。

 

また、提出されるであろう議案の

事業内容の認識を深め調整を図るため、

多くの議員の方々と事業の正否について議論を重ねて参りました。

 

 

結果的には、残念ながら市長に納得してもらえず、

課題が解決されないまま、今回の議案上程となってしまいました。

 

 

 

この議会に臨む上で、賛否という立場を超えて

私が最も重要視したことは、

 

この事業の内容や、

本事業が将来的な本市財政に与える影響の大きさについて、

多くの市民に知っていただくこと。

 

そして、

この中で地域振興券事業について、

市民の中で議論していただきたいとの思いでした。

 

 

ですから将来に責任のある議員として、

市財政への影響や私の考える代替案について、

市民に広く知っていただき、

この事業実施に対する市民の「本音」をお聴きしたいという思いから、

5月24日に新聞折り込みによりチラシ配布を実施致しました。

 

 

翻って鉾田市のこれまでの新型コロナ対策は、

他の自治体と比較し、レベルの低いものだったのでしょうか。

 

私は、そうは思いません。

 

むしろ、私の中では、他の自治体よりも

充実しているぐらいだと感じております。

 

 

しかし市民の方々にとっては、

不十分で納得いかない部分も多いのかもしれませんが、

それはPRや周知不足でしょう。

 

これらの事業が実行されてきたことや、

本市の経済状況が行き詰まっていないことは、

市長や職員、そして何より、市民、市内事業者の方々の

ご努力、ご協力の賜物だと感じております。

 

ですから、岸田市長にはもっと自信をもって、

胸を張ってもらいたいぐらいです。

 

 

一方、本議案の正否であるコロナ対策としての

地域振興券事業の効果や価値、そして意義はどうでしょうか。

 

 

これまで、一般質問や議案質疑、

そして、先日の特別委員会での議論の中で明らかになったことは

概ね次の7つのことだと感じております。

 

 

■1,一人3万円の商品券配布では、

この状況を打破出来ないこと

 

市長は、目的の1つとして

 

「市民の生活支援や市民活力の向上のため」

示しております。

 

しかし、昨年の特別定額給付金10万円で

打破出来なかった状況から、

 

10万円で打破できなかったから

3万円を配布しようとしている訳です。

 

これは論理的な矛盾です。

 

一過性である市民一人3万円の配布・給付では、

市民の経済的な困窮はもちろんですが、

心理的な鬱憤すらも打破できないことが明らかであります。

 

 

■2,ピンポイントの支援が必要で、

市民の状況分析をすべきこと

 

経済的困窮を打破するためには、

一人3万円の給付では、全く不充分です。

 

なぜなら

1ヶ月の生活費にも到底足りない金額だからです。

 

長期的なコロナ禍を乗り越えるためには、

本当に困っている方々へピンポイントで、

手厚い支援が必要であります。

 

このための分析の必要性も明白です。

 

 

■3,経済効果が限定的で、予算の割に効果が低いこと

 

もう1つの目的であります

 

「商工業者の方々への経済対策」としても、

巨額の約15億円の予算規模に対して、

その効果が未知数であるとの回答でした。

 

過去の同様な事業からもこの真水的な効果については、

高くても3割程度となる可能性があること。

 

経済波及効果としても、

市外に流出してしまう分も含めて

最大7億円程度であるとの答弁もありました。

 

予算の割に効果が低いことが明らかであります。

 

また、昨年の特別定額給付金10万円のように、

市民一律に給付する事業は国がやるべき事業であります。

 

 

■4,新型コロナワクチン接種に全力を注ぐ方が、

現状打破の効果が高いこと

 

飲食店の方からは、

 

「3万円の商品券よりも、

市民が気軽に出歩けるようにするため

ワクチン接種を全力でやってもらいたい。」

 

との声も聴こえて来ます。

 

これは、市民の最大の関心事で、

新型コロナの感染予防対策である

ワクチン接種に全力を注ぐことで、

 

市民の経済活動の再開時期を早めることの方が、

心理的な価値を含めて、

この状況を打破する効果を期待してのものです。

 

無駄な事業に貴重な職員を割いてはいけません。

 

市役所内の体制を再編し機能させる必要があります。

 

 

■5,今までの事業を再検討して、

実施することで対応可能だということ

 

市から提供された資料によれば、

生活保護の相談件数や申請件数。

住民税の非課税世帯数についても

 

令和元年度に比べて、

コロナ禍真っ只中の令和2年度の方が、

 

全ての数字で減少しておりました。

 

また、速報値ではありますが、

営業所得、農業所得ともに前年度比で微増との

結果も出ているようです。

 

これは、市民、そして事業者の皆様のご努力、ご協力はもちろんですが、

 

昨年度からの国、県、そして鉾田市のコロナ対策が、

一定の効果があったことの証左ではないでしょうか。

 

つまり、すぐに行うべき、やれる経済対策等としては、

これまで実行されている

いくつかの事業を拡充・継続することや

再度実施することが有効であるということです。

 

不足する政策は、

昨年データを分析することで補足すべきであります。

 

 

■6,巨額の予算投入は、

この災害の多い時代に将来に対して

禍根を残すこと

 

数年後には、

本市の予算編成は大幅な赤字になることが

財政課作成の資料により明白になっております。

 

巨額の予算約15億円を

投入した後の市の将来財政運営を考えると、

100年に一度の災害が頻発するこの時代においては、

市民の最後のセーフティーネットとしての

役割を果たすべき行政として、

 

無駄にして良いお金は無いということです。

 

■7,ほとんどの市民が

金銭的な困窮をしている根拠が

何も無かったこと

 

何より、この事業の最初のきっかけである、

市民一律に一人3万円を配布しなければならないほど、

 

「ほとんどの市民が金銭的に困窮している」と

表現される根拠が何ら無かったことです。

 

この理由は、

先ほどの「■5」のところでも、

示させていただいた情報からも明らかであります。

 

これらから言えることは、

巨額の予算を使う責任として、

 

事業実施の根拠を精査した上で、

適切な事業立案が出来なかったことは、

怠慢としか言いようがありません。

 

 

これらの状況から、再度の見直しを要望した上で、

今も将来にも責任のある議員として、

反対しなければならないと判断しました。

 
 

今回、執行部から事業の効果や根拠について

明確な回答があったとは言えません。

 

再度、市民情報の分析と精査をした上で、

生活支援、経済対策の事業を見直し、

今後の議案上程を求めます。

 

 

しかしながら、

本当に困窮している方もいることも明らかになりました。

 

それは、生活福祉資金制度の特例貸付を利用する世帯が、

昨年の2月から今年の5月までの15ヶ月で、

348世帯となっていました。

 

つまり、

市のHPによれば鉾田市には20,763世帯があり、

この内の約1.7%の市民が

少なくとも困窮状態にあることが分かりました。

 

これまで議会として、

2回にわたる新型コロナウイルス対策に関する

要望書を提出して参りましたが、

市長及び市執行部の皆様のご理解を得て、

この一部が実現されています。

 

本議案が否決されたとしても

 

「本当に苦しい人を本当に支えられるように。」

 

そして、

 

「この苦しい声を上げられない人たちが、声を上げられるように」

 

すべきことも明らかであり、

改めて議会として意見書を提出すべきであると考えております。

 

最後に、小言を1つ。

 

「鉾田に住んで良かった」と思ってもらうため、

「この危機に今出来ることを全力でやる」事業が、

 

何の考えもない、

市民一律に3万円を配るという事業であったことに

寂しさを禁じえません。

 

 

以上の理由により、

私は、議案第7号 令和3年度 鉾田市一般会計補正予算(第4号)について、

反対致します。

                                                                                            

ぜひ、市民の皆様には、

これらの状況を知っていただきたいと思います。

 

そして、

様々な意味で困っている市民の方、

ぜひ市役所を頼って下さい。

 

 

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私の討論の文書をご覧になりたい方は、
こちらの写真からご覧になるか、
リンクからダウンロードして、ご覧下さい。
 
   
 
討論原稿のリンクはこちらから

 

■第3弾となる要望書(意見書)を議会に提出します
 

「議会は、反対しかしないんだから…。」

 

と思われるかもしれませんが、これまでも議会として

様々な要望をして、一部が実現されています。

 

 
 

今回、本会議での「地域振興券事業」に関する採決が

 

反対多数
 
で、否決となった場合には、第3弾となります

 

生活支援や経済対策等の要望書となる意見書

議会へ提出します。

 

これは

多くの議員が、長引くコロナ禍で

市民の生活支援、自立支援の必要性や

商工業者への経済対策の必要性は、理解しているからです。

 

しかし、一人一律に3万円を配布することは

そのお金の使い方が違うという判断をした訳

ですから当然です。

 

内容は、明日6月17日の夜にブログにて掲載します。

 

ちなみに議案の提案者は、

私が代表してやらせていただきます。

 

 
また、議会のインターネット中継もされます。
 
6月17日の10時から本会議の様子は、こちらからご覧いただけます。
 

 

ぜひ、市民の皆様には、

これらの状況を知っていただきたいと思います。

 

そして、

様々な意味で困っている市民の方、

ぜひ市役所を頼って下さい。

 

 
■反対討論でも、タブレットを使用します

 

私の討論の原稿の中に、
「スライド●」という吹き出しがあります。
 
このスライドに連動するのが、
こちらの資料です。
 

★★★

 

この資料を今定例会から、

使用するようになりましたタブレッドを使って、

議場の大画面に映しながら、討論をします。

 

より開かれた議会を目指して、

 

市民の方々に、

より分かりやい議会にしてきたいと思います。

 

 

原稿全文は、
こちらの写真からご覧になるか、
リンクからダウンロードして、ご覧下さい。
 
   
 
討論原稿のリンクはこちらから

 

 

■折り込みチラシへの質問・回答のまとめ

 

 

市民の皆様からいただいた、

意見や疑問への回答をまとめたブログです。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

繰り返しになりますが、

 

私は、

コロナ対策が必要ない

ということを言っている訳ではありません。

 

私がこのチラシの中で、

お伝えしたかったことは

 

市民にとって、

もっとプラスになることに、

賢く使いたくないですか?

 

みなさん、

本音ではどう思っていますか?

 

 

ということです。

 

 

 

コロナの状況の中で、

 

これから

どのような状態になっていくのかを予測し

 

そのために、

今から何をしておくべきなのか

 

 

これらをやらなければ意味がありません。

 

ぜひ、あなたの声を聴かせてください。