雄山一のご縁 ~ 三宅島より遥々 | Takeblog ~たけぶろ~

雄山一のご縁 ~ 三宅島より遥々

先日書いた焼酎“雄山一(おやまいち) ” 実は1年半前の店HPより修正/加筆して再UPしたものです というのも昨日 三宅島より蔵元さんが遥々当店に来られていた事情がありました 

  
たけぶろ-三宅島酒造名刺  
昼席が終わって一息ついていた時 三宅島の蔵元Aさんが「こんにちは~♪」と突然来訪され 「やっと来れたよー!」って… ただただビックリだったのですが  


お土産に貴重な蔵のお酒等を頂き ホテルに一旦戻ってまた出直すとの事 そういう経緯で雄山一の記事を再UPした訳です そして晩Aさんが1人で再来されました 連れの方は別に飲んでいるとの事 

  

正直 Aさんが女性だったので てっきり蔵元の奥様かと(失礼しました) ずっと思っていましたが Aさん当人がこの三宅島酒造の杜氏と改めて知り…(驚 表現が難しいですが 酒作りに携わっているとは言われない限り判らない華奢で清楚な雰囲気の漂う そんな女性でした 

  

関東で全国酒販会の催しに出席の後 酒造りもメドがついていたので併せて休暇を取り 和歌山で1泊 そして大阪で1泊と予定を組まれ私の店に顔出しされる予定だったとか 何とも光栄の至りか… 

  

改めて挨拶を交わし 丁度他の客のオーダーが落ち着いたのでカウンター越しにゆっくり話が出来ました 酒の話をしているその表情はさすが蔵人らしいアツい目でした  

  

三宅島酒造の事 伊豆七島全体の焼酎業界の現状などなど 作り手の深い話と酒に対する想いを含めた貴重な話を沢山聞かせて貰い ふとお土産で頂いた焼酎を飲みたくなったので 一緒に 

  
たけぶろ-雄山一原酒  
謹製 OYAMAITI 原酒40度 500ml  

  

生産本数 僅か1,000本という希少な原酒です 味わっていらずにはいられません Aさんはこの瓶のデザインに不満そうだったが 私は大変気に入りました 早速開栓し 瓶口から放たれる薫りを嗅いでから 生で頂いてみます 

  

やはり“雄山一”です 米麹の柔らかい薫り そして他の伊豆焼酎とは一線を画した女性的な優しさ 原酒ゆえフーゼル油の匂いと刺激感がしっかり伝わりますが 喉越し優しくすっと切れる後口 西方が醸す麦酎とはまた違い派手な香ばしさも無い… その代り麦らしい甘さが仄かに全体を包んでいます 

  

「これ…湯割りで合いそうですね」自分が率直に聞くと 「そうね 出来れば人肌くらいで飲んで欲しいかな? 面倒臭い事言うようだけど」 いえいえ 折角醸した本人の助言です 湯割り用の陶器を温めて 言われた様に人肌程度のぬる割りで調整し頂いてみました  
  

成る程…軟水の“馴染み”も早い 微妙な花咲き加減がまた由 といったところでしょうか 決して薄っぺらく無いまろやかな旨味 甘味が十二分に口の中に広がります が原酒の輪郭を“割る”事で僅かながら損なうのが何故か勿体無い気が  
  

Aさんの考えでは 三宅島特有の環境/水質等を含め 貯蔵前の割り水は作り手から見てリスクも多少あるらしいです やはり本音として割り水していない原酒で風味 味を愉しんで貰いたいという事でした 失礼ながらも作り手の前でその酒を頂きながら 深く納得する思いでした  

  

焼酎ブーム前 そしてブーム最盛期を経て今…変わらない確かな物を再確認出来た事がとても嬉しく そして遥々のご縁にただ感謝です 元は群馬の知人からご縁で頂いた その繋がりが結実した思いです 

  

恥ずかしながらも 未だ誰にも見付かっていない宝物を見たような嬉しさもありましたが 「そう言えば 関西に全く販路が無いんですよね」と問うと 中々生産本数の関係で構築が捗らないとの事でした しかし明日 私も付合いの長い酒販店さんに挨拶に伺うとの事 自分も近々伺う予定なので是非 後押しさせて貰いたいと思います  
  

HPでも直販をしているとの事 そこなら+送料だけで手に入れる事が出来ます これも吉報でした 

  

雄山一 雄山一セットのご案内   

  

今年から関東を中心にイベント等 積極的に参加する予定らしく 夏前にはあの“横浜大焼酎会”への参加も決まっているらしいです 知合いに会う目的もあるが… 行きたいですね 兎に角 楽しい時は直に経ち またの再会を約束してAさんは帰路に 三宅島から遥々ご来店頂いた事に またご縁の深さをしみじみ感じた1日でした