半夏生 | 侘寂伝文(わさびやブログ)

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夏至 末候 半夏生(はんげしょう) ※2024年は7月1日です(通年は7月2日)

七十二候の一つ/二十四節気 夏至の末候にあたり 7月2日~7月6日頃に相当します 季節は仲夏 「烏柄杓が生える」という意味 元となった中国/宣明暦でも“半夏生”と呼ばれます 

  

半夏生/ハンゲショウ(カタシログサ)の葉は 夏至の頃から白く色付き始め 7月2日頃には半分程白く彩られます まるで半分化粧をしている様に見える事から“半夏生”名前の由来になったと伝えられています 

 

雑節 半夏生(はんげしょうず)

夏至から数えて11日目 太陽が黄経100度を通過する日 天文学ではその瞬間を定義しています 
この頃 毒草“烏柄杓(カラスビシャク) 通称"半夏(ハンゲ)”が生える事が名前の由来になっています 

  

稲作にとって節目であり特異点 田植えの終わった農家はこの日の天候で稲作の豊凶を占い 田の神を祭り物忌みをする大切な日です 今でも7月2日までに農作業を終え 5日間は休みと定める地方も現存します この日は天から毒気が降ると言われ 井戸に蓋をして毒気を防いだり この日に採った野菜は食べてはいけないと古来より伝承されてきました 

  

三重県/熊野地方や志摩地方沿岸部では“ハンゲ”という妖怪が徘徊するとされ この時期に農作業を行う事に対する戒めともなっています 奈良県一部の地域(香芝市周辺)では“はげっしょ”と呼び 農家の人達は野菜を絶ち玄米餅を食べる慣わしがありました 

  

上方(兵庫明石-大阪湾一帯)ではこの日に蛸を 讃岐地方では饂飩を 福井県では大野市などで焼き鯖を食べる習慣が存在します またこの頃に降る雨を“半夏雨(はんげあめ)”と呼び 大雨になる事が多いです 地域によっては“半夏水(はんげみず)”と云われ 恵みの雨とされてきました