海鼠 (ナマコ sea cucumber)徳島県海部郡美波港
国内では古くから食用として文献にも登場するナマコ 古事記文中では神の子に仕える事に返事をしなかったため怒ったアメノウズメに切り裂かれ今の形状になったと伝承されています
江戸時代には俵物三品(干しアワビ/干しナマコ/ふかひれ)と呼ばれ 清国への重要な高級輸出品/外貨獲得の手段として幕府に大変重宝されました 明治に入り養殖が本格的になったのだそうです
ナマコの体表はコラーゲンを主とする体壁で栄養価も高く漢方薬でも重宝されています 国内商業的にアカ/アオ/クロの3種が出回っていますが 中でもアカは肉質が上品で料理屋には欠かせない食材です
わさにやでは鮮度の良い赤ナマコを“茶振り”せずにぶ厚めで 旨酢で提供しています
ナマコを掃除した時に少しずつですがこのわた(腸の部位を塩漬けし乾燥したもの)を貯め 酒の肴としてごく稀に提供する事も 三大珍味の一つとして知られる“このわた”は一番古くから作られていたのだそうです