豚鋤焼き(ぶたすきやき)
鋤焼き(すきやき)は江戸時代以前上方(近畿)で生まれた料理で 農具に用いられていた鋤(現在でいうスコップ)の柄が取れた鉄部を鉄板替りに 魚介や肉類を焼いて食したのが始まりとされています
当時の上方は“魚すき”や“沖すき”といった魚介類や野菜を焼いたものを調味した“割下”に浸し食するのが専らで 明治中期まで一般的な料理ではありませんでしたが 関東大震災を契機に関東地方始め全国に普及し 今では焼いた食材に割下を注ぎ煮るという調理法で認識されています
鋤 (すき)
農作業や土木工事に使用された 地面を掘ったり土砂などをかき寄せたり 土の中の雑草の根を切るのに使用される道具/農具
春夏秋冬 数多の食材を用いた鍋料理をしてきましたが 不思議とこの“鋤焼き”は敬遠していました
というのも(鋤焼きといえば牛肉)のイメージが強い現代ですが 果たしてそうなのかな...と疑問が拭えず 重ねて(食と酒の相性)という観点からは非常に難しい点が 誰が食しても同じだと思います
で 発想を代え豚肉で挑戦してみようと
上質な片ロース部位とバラの部位を用意
関西風や関東風 今や全国で親しまれている鋤焼きは色々な手法が名付けられています 自分も色々試してみましたが 素材毎に最善調理は替えた方が良い様で 今回は関東風に
基本 野菜好きなのでどんな料理も野菜過多になってしまうのですが 今回は肉を見たかったので控え目に
割下も(少し濃いかな...)位の方が全体的に食味としては最良です しかしこの調理法だと酒は不要
歳のせいか ビールを含むと腹が張ってしまい食欲が減退するため 今回は食に徹しました
あと何回か試作してみて 納得のいく出来になれば限定でメニュー化してみようと目論んでいます