筑紫野 | 侘寂伝文(わさびやブログ)

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筑紫野大吟醸26BY  

筑紫野(つくしの)大吟醸 26BY 皇室献上酒 献杯感謝!! 

麹.掛米/筑紫野市阿志岐産山田錦(全量) 精米歩合/38% 日本酒度/ 酸度/ アミノ酸度/ 

酒精度/15.0~16.0 使用酵母/ 使用水/蔵内井戸(宝満山系伏流水) 杜氏/宮崎哲成 
 

毎年西条にて行われる全国新酒鑑評会でもお馴染みの銘酒 本年度(平成26醸造年度)金賞を受賞されていた事もあり予審から注視していた醸造元 ご縁有り弊店にやってきました 全体に綺麗な香味で大吟醸ながら香りは控え目 酸絡みも繊細で端麗ながら後伸びが豊かな味わい 余韻の中仄かに感じる独特な香りは歴史有る蔵元の姿を感じ取る事が出来ます 

 
筑紫野大吟醸26BY2  
(写真はH25BY全国新酒鑑評会時/入賞酒) 

 

大賀酒造は戦後一貫して長崎県五島列島/小値賀町から杜氏と蔵人を招き酒造りを行ってきました 当時小値賀町だけでなく多くの島民が冬場の稼ぎ先として九州地区の酒蔵に出向いていたのだそうです ピーク時は100人を優に超え 九州で“小値賀杜氏”といえば有名な杜氏集団だった時期もあったそうです 

 
時代は過疎化が進み 冬のきつい酒造りを敬遠する風潮が強まって造り人の数は次第に減っていきます そんな中 平成22BYから五代目の前田猛氏が杜氏に就任しました 氏は60代前半 少なくとも10年は酒造りを任せられると蔵元は期待するも 前田氏の膝具合が悪化 24BYを持って惜しまれながら引退します 

 

前田杜氏の後継者に氏の下で7年 酒造りを学んできた宮崎哲成氏が選ばれ杜氏に昇格しました 蔵人を含めた造り手の若返りを契機に蔵元も変化の必要性を感じているようで 25BYより新たな銘柄が次々と投入されています 歴史有る蔵元と新進気鋭の造り手にこれからも注目です 

 
大賀酒造271  
大賀酒造株式会社  福岡県筑紫野市二日市中央4-9-1(地図 ) 

福岡県で最も古く延宝元年(1673)に大賀仁四郎氏が創業 大賀家は太宰府天満宮で毎年秋に行なわれる“神幸式大祭”で使われる牛車の牛を所有するなど同天満宮とは縁が深い家柄です 江戸時代には黒田藩歴代藩主が 長崎や日田に向かう際に休憩所として立ち寄り 敷地内の宝満山系伏流水が湧く井戸水で点てたお茶を大変好まれたそうです 

 

井戸水質はカルシウム分が多く 鉄分が非常に少なく「宝(玉)を生み出す水(泉)」として銘酒“玉出泉”の由来にもなっています 米は県内契約農家産山田錦をふんだんに使用し 手造りに徹した小仕込の造りで地元の人に古くから親しまれています