海南黒江の銘酒 黒牛 | 侘寂伝文(わさびやブログ)

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黒牛2751  

黒牛 純米吟醸26BY 献杯感謝!! 

麹.掛米/山田錦(全量) 精米歩合/50% 日本酒度/+4.0 酸度/1.4 アミノ酸度/0.9 酒精度/16.0~17.0 
使用酵母/協会9号 使用水/中言神社境内井戸水(蔵内)弱軟水 杜氏(製造リーダー)/岡井勝彦(能登杜氏) 

 

私自身銘酒“黒牛”とは長い付き合いですが 23BYより先代杜氏/井口氏(但馬杜氏)から岡井氏が継承し 都会圏を意識してかより精錬さ綺麗さが全面に出ている印象です しかし今トレンドの非セルレニン系酵母を用いる事なく 食事に取り合わせる際の変わらない安定感は名手蔵ならではでしょうか 

 

9号系の特徴として熟成/伸び香がある事は何回かここでも記述しましたが 他シリーズの黒牛に比肩してこの純米吟醸も冷や(常温)~ぬる燗でその旨味を一番発揮しそうです 飲みなれた口の方には春先に取り扱う“本生無ろ過/絞りたて原酒”の方が吟扇に響くかもしれません 

 

各鑑評会で拝見した出品酒も “一掴”より“黒牛”の方にバランスが酷似している事から 蔵元の方向性は他銘柄より此方を重視しているものと推測されます 

 
名手蔵2751  
(株)名手酒造店  和歌山県海南市黒江846番地(地図 ) 

1866年(慶応二)創業 昭和59年には“酒づくり資料館/温故伝承館”を開設 小規模でも高品質で酒造業を継続する方針を固め 徹底的な高品質化路線を取るようになりました 精米機の機種比較のために一部委託精米を行なう部分を除き全て自社精米を行っており 地元酒米契約栽培にも率先し取り組んでいます 

 
名手蔵2752  

和歌山市南方約10㌔に位置する海南市黒江は室町時代から漆器産地として栄えた職人の街 嘗て1,300年前この地は奥まった入り江で 万葉集に“黒牛潟”として詠まれた風光明媚の地だったそうです 蔵付近には黒い牛の形をした岩が浜辺中にあったそうで“黒牛”の酒銘はこれに由来しています