無花果/映日果
(イチヂク)
アラビア半島が原産で“不老長寿の果物”と言い伝えられるイチヂクはクワ科イチジク属の落葉高木で その果実自体を指す言葉として用いられます “無花果”の由来は 花を咲かせず実をつける様に見える事に由来する漢語で 日本語ではこれに“イチヂクという熟字訓を与えています
葉は三裂または五裂掌状で互生します 日本では浅く三裂するものは江戸時代に日本に移入された品種で 深く五裂して裂片の先端が丸みを帯びるものは明治以降に渡来したものです 伝来当時の日本では“蓬莱柿(ほうらいし)/南蛮柿(なんばんがき)/唐柿(とうがき)などと呼ばれていました 何れも“異国の果物”といった含みを当時の言葉で表現したものです
数多種類のある無花果の果実は殆どが秋に熟すと濃い紫に色づきます 無花果の場合 食用とする部分は果肉ではなく小果(しょうか)と花托(かたく)の部位です